ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
加藤諦三 著「自分に気づく心理学」(PHP)より。



第1章 ひとづきあいが苦しいのはなぜか?

(P30)正義や道徳の仮面をかぶった他者への攻撃



被害妄想というと言いすぎなような気もしますが、何気に言ったことが攻撃的に受け取られてしまうこと(何気に言われたことが非難がましく聞こえること)は、けっこうありそうですよね。

言う方は、単に事実だけを述べる。また確かに、それを文字にしただけだと、攻撃とも非難とも感じられない。でも、言われた方はなぜか、不満を口にされたような気がしてしまう。

例えば、「○○の調子が悪い」と言う。言う方は、目の前の事実を伝えただけです。でもなぜか、言われた方は、責められているような気がしてしまう。どこかで、○○の調子が悪いのは自分のせいだと言われたような気になってしまいます。


このようなことは夫婦間でよくありそうですが、これも投影による作用だと、加藤諦三さんは言います。

仮に、夫婦がいるとして、奥さんが何気に言ったことが、旦那さんには自分への不満だと思えて仕方ないとしましょう。この時、夫の方は、奥さんの中に自分への不満を見出しています。

でも、この不満は実は、奥さんが抱いている夫への不満ではないことがある。そうではなくて、旦那さん自身が持っている不満を、奥さんに投影していることがあるというのです。

それは、夫が持っている奥さんへの不満かもしれません。また、夫が自分自身に持っている、意識されていない不満かもしれません。あるいは、もっと別の不満が、身近な相手に投影されているのかもしれない。

ともかく、自分の中にある影なる部分が、ちょうどよさそうな相手に投影され、目に見えるようになります。


このような場合、影なる部分を持つ夫は、きれいな仮面(ペルソナ)をかぶっている場合が多いと、加藤さんは指摘しています。(もちろん、夫の場合もあれば、妻の場合もあるんですけどね)

外面がいい、きれいな仮面をかぶっている、その補償として、無意識下で影なる部分を持つことになる。それが相手に投影され、その人はそれが自分のものであるにも関わらず、それを相手のものとして認識するようになります。


この相手に投影されがちな不満を、加藤さんはこの本の中で、甘えと関連付けて考えています。

何らかの理由で、十分に甘えられなかった。その甘えに対する欲求が、無意識に抑圧される。また、甘えることができなかった不満も、無意識に抑圧されるでしょう。

本当は、飢えている。でも、満たすことをタブーとしている。本当は、欲しい。でも、要求することをなぜか、禁じている。

こういった悪循環で、不満はより蓄積します。そして、このような布置が、人間関係や夫婦関係にも持ち込まれてしまうと。


本当は、欲しい。でも、それを直接的に表現するわけにはいかない。

そういう時、正義とか道徳とか、社会的に受け入れられるものの形を借りて、それは表現されがちだと、本の中では説明されています。またこれは、方向だけ逆を向いて、反社会的な形で、表現されることもあるでしょう。

ともかく、意識できない心の中の問題を、別の形で表現し、外の世界に具現化させているというのです。それは社会的なものであれ、反社会的なものであれ、その人にとっての正義として、表に出される。

でも実は、その奥には、満たされなかった欲求があるというのです。



最近、「文句ばかり」というのが、問題となってきているようです。

「文句ばかり言われる」と思ったり、「文句ばかり言ってしまう」と思ったり、「世の中、文句を言う人ばかりだ」と思ったり。

でも、そういう時、それが言葉通りの文句なのかどうか、実は分かりません。

一応、目の前の事象に対し、文句を言う。

でも、実は、その文句の源は、自分自身の中にあるのかもしれない。

自分自身ではないにしても、身近な何かが、社会に投影されているのかもしれません。


文句の裏には、何らかの欲求があるのかもしれない。

また、文句を言いたい相手が誰なのかも、実のところ、分からない。


こういったメカニズムが、人間の心理にはあるようです。





自分に気づく心理学




小学生の心のトラブル―描画投影法による診断と治療





不満や不安を投影し、文句ばかり言うことは、何もマイナスなことばかりではないようです。

河合隼雄さんなどは、そこに可能性を見出しています。

そこには何らかの改善の可能性があるのではないかと。

また、自分の生きてない一面を活性化することで、新たに得られるものがあるのではないかというのです。

そういった面もまた、影との対決にはあるんですね。


イライラや不安には、自分の中にあるあまり知りたくない一面が関わっていることがあります。

でも、それと向き合うことで、道が開けることもあるのです。


ただ、そうとう険しい道ですが。





<<「第6回 欲求不満になるわけ」「第8回 尽くす心理」>>




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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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