ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
NHK総合の大河ドラマ

「八重の桜」のレビューと感想。

第3話「蹴散らして前へ」


<世人 なんぞ知らん 英雄の志>

<何かを始めようとすれば、何もしない奴らが、必ず邪魔をする。蹴散らして前へ進め!>


藩政改革の志を持つ、覚馬。

しかし、藩士たちとの溝が深まります。

一方、八重と尚之助の仲は…。



八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)



安政四年(1857年)春。日新館 西洋砲術指南所。

山本覚馬(西島秀俊)は、ゲベール銃についての講義を行っている。って、覚馬以外、誰もいない?

「よす! 支度はしっかり、整った!」

覚馬は、講義の練習をしているのでした。やる気満々ですね。


でも、それを覗き見している与七郎(玉山鉄二)たちは言います。

夷狄(いてき)の鉄砲なんか、習う者がいんだべか? 武士の本文は、弓、槍、刀だ。

覚馬と会津藩士では、意識の差があるようです。



さて、八重(綾瀬はるか)さんですが、にこにこしながら勉学に励んでいます。といっても、鉄砲のお勉強。お針の稽古では、お師匠様に叱られる日々。こちらは、苦手なようですね。

大きな桜の樹に登り、八重は鉄砲の本を読む。と、芋虫が落ちてきたので、思わず本を手放してしまった。この辺は八重さんも、女の子か。と、そこにお侍さんが通りかかりました。本を拾い上げ、八重の方を見上げます。

それは、川崎尚之助(長谷川博己)でした。尚之助は覚馬が蘭学所を開くと聞き、訪ねてきたのです。といっても、それは「いずれ」であって、まだ開設の許しは下りていません。

みなで尚之助をもてなしますが、八重だけは仏頂面。大事なお客様が来たということで、砲術の講義がお休みになってしまったのです。木に登ることを兄らに猿呼ばわりされたりと、八重は口をとがらせる。

覚馬には、やってみたいことが山のようにあります。語学に砲術、舎密術(せいみじゅつ:化学の旧称)に医術。大阪の適塾から、昔なじみの古川春英も呼び寄せたい。西洋式の調練も、ぜひ やりたい。

そんな覚馬に、父・権八(松重豊)は やんわりと言った。「そう急ぐな。こごは会津だ。江戸と同じに考えだら、うまぐいがねえぞ」

「万事、心得ておりやす」と答えた覚馬でしたが、権八の思いはどこまで伝わったやら。権八の表情は冴えません。



八重は、機織りの手伝いをします。でも、砲術のことが気になって、糸が緩んでしまう。それに、昼間のことも耳に入っています。そこで、母・佐久(風吹ジュン)は、八重に言った。

「お針さ疎かにするようでは、砲術はやめるよう、兄様(あんつぁま)に言わねばなんねえな」。

そんなあ! と声を上げる、八重でした。



尚之助は、佐久間象山(奥田瑛二)から文を預かっていました。<人材を得ることが第一にて候。迂遠(うえん)に似候(にそうら)えども、教育よりほか道は御座なく候>。人材を得ることが第一でしょう。遠回りに見えますが、教育よりほか道はありません。

蘭学所のことを、象山は喜んでくれたらしい。松代の聚遠楼(しゅうえんろう)で、蟄居(ちっきょ)も悪くないと、尚之助に話しました。書を読み、思索する時間がたっぷりある。一段と学問が深まったとまでいう。

日本の中枢から離れた象山ですが、それだけに天下の形勢がはっきり見えると、尚之助に話しました。「どうだ? 私の描いた未来図が、次々とまことになっておるではないか」「世人 なんぞ知らん 英雄の志」「かのパナポルテ(ナポレオン)も、流罪の憂き目にあっておる」「いずれ必ず、天下が私を呼び戻す時が来る」

覚馬に伝えろと、象山先生は言った。「何かを始めようとすれば、何もしない奴らが、必ず邪魔をする。蹴散らして前へ進め!」

その言葉を伝え聞いて、覚馬は一層、燃えました。前に進んでやろうと思う。

そして、尚之助もまた、本気でした。出石藩から暇を頂いてきたと、笑って話します。ひも付きのままでは会津で働けないからと。慌てる覚馬に、戻ることは考えてないと、澄まして言います。

「覚馬さんがやると言うなら、蘭学所はできるに違いない」「ぐずぐずして、また誰かに先を越されては、つまりませんからね」

細身に見える尚之助ですが、中身は豪胆なようです。



早朝から、覚馬による鉄砲の指南が行われていました。八重は銃を構え、空砲を的に向かって撃ちます。でも、撃つ瞬間に目をつむってしまうので、覚馬にこっぴどく叱られてしまう。

さらにその様子を見ていた尚之助に、笑われてしまいました。



蘭学所開設の許可は下りました。しかし、尚之助の教授方就任は、認められませんでした。

ある日のこと、山本家に、林権助(風間杜夫)がやって来た。権助は覚馬の銃の腕や学問について褒めますが、同時に、やんわりと注意した。

何事も、程度というものを、わきまえないといけない。蘭学所を開くのも、よそから人を呼ぶのも、会津のためになる。けれども、あまりに急ぎすぎると、上がつむじを曲げてしまう。天狗になったと、叩かれてしまう。

「若え者は、とかく事を急ぎすぎる。ちっと、手綱さ引いてやれ」。そう、権八に助言しました。



突然の雨に、八重と尚之助は雨宿り。そこで八重は、蘭学所があまりうまくいってないと聞かされた。弟子が集まってないのです。わたすなら、まっ先に習うのに。八重がそう言うと、尚之助は笑いました。

これにカチンとくる八重でしたが、尚之助はうれしくて笑っているのだという。「八重さんは、いい腕をしている。さすが覚馬さんの仕込みだけあります」

意外な言葉に、八重は「ありがとなっし」と頭を下げました。そして、目をつむってしまう癖について、助言を求めた。いっそのこと、糊(のり)で はっつけてしまった方がいいだろうか?

尚之助はまた、吹き出してしまいました。そして、助言する。まずは目のことは忘れて、弾の行方を追うことだけを心掛けるといい。「あなたなら、きっとできます」と、穏やかながらしっかりと言います。

と、そこに、与七郎が通りかかりました。互いに挨拶しますが、尚之助のことが気になっている様子。何か言いたそうでしたが、仲間に急かされて 行ってしまいました。ただ、自分の番傘だけは置いて。



同じ雨の中、覚馬は悶々として歩いていました。実のところ、目は開いているが、前は見えていない。尚之助のことは、何度願い出ても認められない。蘭学所の開設は早計だったと言われる始末。古川春英の件も、お取り下げになってしまいました。

どうしてこう、分からないのか? 分からず屋どもが! と、怒りが口をついて出ます。

と、傘と傘がぶつかり、覚馬の傘が飛んでしまいました。しかも、相手は謝ろうとしない。覚馬が謝罪を求めると、相手は西洋かぶれの足軽がっ! と罵りました。おまえは鉄砲が一番だと吹聴しているようだが、鉄砲は足軽の持ち物だ。なのでお前も足軽に違いないと、嘲笑します。飛び道具など、刀も槍も使えない腰抜け武士の使うものだと。

誇りを傷つけられた覚馬は、相手を突き飛ばしてしまった。相手は刀に手をかけ、一触即発の事態に。



会津藩武芸師範、黒河内伝五郎(六平直政)。その道場に、覚馬が現れました。槍の試合がしたいので、御検分を御願いしたいと。相手は、先ほどのふたり。ひとりずつ、覚馬が相手します。

もろ肌を脱ぎ、槍をかまえる覚馬。隆起した筋肉に、日々の鍛錬が浮かび上がる。

まずは槍を叩いて牽制。やがて、相手の足を払うと転ばせて、腹に一撃。覚馬が勝利しました。続いての者は、手強いようです。力比べでも、覚馬に引けを取りません。が、それでも覚馬は胸を突き、相手を壁に叩きつけた。

黒河内から それまで! の声がかかると、覚馬は槍の柄を どんと床に突いて、言った。「分かったか! 鉄砲は腰抜げが使うものではねえ! 武士の表道具だ!」

試合を見ていた与七郎らも、思わず息をのみました。覚馬がまるで、鬼神のように見える。



武士の面目を保った覚馬でしたが、試合後、西郷頼母(西田敏行)に説教されます。「遺恨を含んで、槍を振るうやつがあっか! この馬鹿もんが!」。少しは控えるようにと、諭す。

にしは鉄砲の強さを言い立て過ぎる。みなは御先祖様代々、弓・槍・刀で奉公してきた。それを鉄砲こそ最強だと言われれば、誰だって腹を立てるのが道理だろう。反論しようとする覚馬に、猪が噛みつくような顔をするなと戒めました。

「覚馬、聞ぐ耳を持て」「声高に、鉄砲は強い! 鉄砲は強い! 言ってたんでは、敵が増えるばっかりだぞ」



その頃、幕府は、下田に滞在中の駐日総領事 ハリスの対応に追われていた。ハリスは大統領の親書を奉呈し、通商条約の交渉に入ろうとしている。


一方、昨年の秋、婚儀が執り行われ、敏姫(中西美帆)は松平容保(綾野剛)の正室となっていました。

離れて暮らすのを寂しがる敏姫に、照姫(稲森いずみ)は、「文で、歌のやり取りをなさりませ」と助言します。歌を詠んでいる時には、歌の中に殿さまの御姿が浮かびます。離れておいででも御寂しくありませんよと、微笑みました。

敏姫は、照姫が離縁した理由を気にかけます。子どもが授からなかったと聞いているが、それだけだろうか? 姉上は、どなたのことを想って、歌を御詠みになるのだろう?



覚馬が、藩庁に呼び出された。鉄砲入れ替えの儀は、却下。洋式調練の件も、駄目。国を思う覚馬は、家老の萱野権兵衛(柳沢慎吾)らにまで、意見してしまいます。薩摩をはじめ、西国諸藩は軍制改革を進めている。会津が遅れをとるのは…。

と、同席していた頼母が、覚馬を制しました。

我慢しようとした覚馬でしたが、頑固な家老たちに対し、つい声を上げてしまった。「古い…」「兵制改革のこと、蘭学所のこと、今一度、殿の御裁可を仰いでいただきとう存じまする」

今伝えたのが主命だと言われると、ついに覚馬は声を荒げてしまう。

「そんなはずはねえ! 殿は黒船をよく御存知だ! 弓矢で戦うだの、蘭学は要らぬだの、思(おぼ)し召(め)されるはずがねえ!」「あなた方は、世界を知らぬ! まるで…まるで井の中の蛙(かわず)だ!」

しまったと思った時には、もう遅い。

翌日、覚馬に処分が下りました。禁足です。無期限の外出禁止。



猪突猛進した覚馬でしたが、今はぼんやりと過ごす日々。家のことを考える権八は、二男・三郎を本格的に仕込むことを考えようとしていた。

兄の背中を寂しそうに眺めた八重は、尚之助に言いました。「わたすには、わがんねえ。兄様(あんつぁま)も尚之助様も、何も間違ってねえのに。なして? なして罰を受げるのがなし?」。泣きそうになりながら、憤ります。

尚之助は言いました。「八重さん。ままならぬこともあるんですよ、世の中には」。うつむいて座る八重に、さらに言います。「頑固ですからね、会津は」

藩士も会津なら、覚馬も会津。頑固と頑固がぶつかるので、なかなか思い通りにはなりません。それに、八重もまた会津だ。



八重は覚馬に、火薬筒パトロンを見せました。尚之助が手ほどきし、八重が作ったものです。「兄様、この弾、撃っでみてくなんしょ?」、八重にそう言われた覚馬でしたが、気が乗らないようでした。

すると、八重が言った。「では、わたすが撃ってまいります」

そのまま行かせた覚馬ですが、しばらくして慌てて起きた。さすがに危ない。やめろと覚馬が駆けつけますが、既に八重は純を構えています。「わたすは続けやす!」と言い、的に照準を合わせる。

「人に笑われでも、かまわねえ。兄様がもうあきらめると言っても、わたすはあきらめねえ。鉄砲を極めるまで、ひとりでも続けやす!」

八重は引き金を引いた。ドスンと音がして、的が揺れました。

それは、初めて撃つ実弾だった。それが見事、的の真ん中に命中しています。「当たったな!」と、覚馬は笑う。力が抜けてしゃがみ込んでしまった八重も、笑いました。

覚馬は、八重と尚之助に笑いながら言った。「よし! 蹴散らして、前に進むか!」。どこかに流れてしまっていたエネルギーが、また戻って来たようです。



この年の秋、ハリスは江戸城の徳川家定(ヨシダ朝)に謁見。この家定は幼い頃から病弱で、一節では脳性麻痺だったともいわれる。そのため、幕政は老中が主導していました。

家定には世継ぎもいなかったため、将軍後継に一橋慶喜(小泉孝太郎)を据え、政務を代行させようという建議が持ち上がっていたという。慶喜は水戸の徳川斉昭(伊吹吾郎)の実子で、その英才ぶりは世に知られていた。



さて、覚馬と尚之助ですが、銃の改良にとりかかろうとしていました。新式銃を設計する。八重はその傍で、勉強の日々です。

時代は本格的に、うねり出そうとしている。

その中で人は、どう生きるだろうか?





八重の桜 一



山本覚馬(かくま)  知られざる幕末維新の先覚者 (PHP文庫)





【感想】


正しいか正しくないかでいえば、おそらくは覚馬が正しい。

でも、実際はどうかというと、状況は悪くなってしまいました。

急いだ結果、遅れてしまった。

こういう布置は、現実にたくさんありそうですね。


分かる者は危機感を感じ、どうしても急ぐ。

でも、それを知らぬ者は、違うようです。

危機を感じるどころか、ムッとして反発する。


でも、象山に会うまでの覚馬も、そんなに変わりませんでした。

そして、我々だって、そんなに変わらない。

何かしらのそれを知って目が開くまでは、きっとそうなんでしょうね。


覚馬は他の藩士たちより、ずっと先に行ってしまった。

なので、導くためにはきっと、待つことが必要だったのでしょう。

急げと怒鳴るより、来るのを待てばよかった。


でも、なかなかできないんだなあ。

これは、難しいよ。

時が満ちるまで、待つしかありません。


本当に正しければ、時は来る。

象山先生も、その時を待っているようです。

今はまだ、煮ている途中。





<<「一見は百聞を超ゆ。知者は機に投ずるを貴ぶ│八重の桜(2)」
   「井伊直弼の本心│八重の桜(4)」>>



覚馬がついに認められる?

さらに、嫁まで。

一方、幕政は混乱。

星の示すところは?



次週、第4回「妖霊星」。



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