ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
NHK総合の大河ドラマ

「八重の桜」のレビューと感想。

第2話「やむにやまれぬ心」


<そいくらいの熱がなきゃ、ないも ものには なりもはん>

<一見は百聞を超ゆ。知者は機に投ずるを貴ぶ>


鉄砲に熱中する、八重。

黒船にとりつかれる、覚馬。

そして、佐久間象山は…。



八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)



夜こっそり、八重(鈴木梨央)は鉄砲を撃つ真似事をしました。すると、父っさまの権八(松重豊)に見つかってしまった。本を書き写した物も見つかり、とがめられます。

それでも、八重は訴えた。「わたす、やっぱり鉄砲さやりてえ。お父っつぁま、教えてくなんしょ」

でも、権八は駄目だという。ならぬことはならぬ。せっかく書き写した物も、没収されてしまいました。



八重たちは、習字をならっています。その手本とされているのが、「女今川」。これは習字の手本として使われるだけでなく、女性のたしなみについても書かれた教訓書・教養書。

おっと、めずらしく八重さんが習字に熱中しています。と思ったら、字じゃなく、絵? それも、鉄砲か? 八重は先生に、「ちゃんと、しっせえ!」と叱られてしまいました。

前に書いたものは権八に取り上げられたので、八重は覚えている分だけでも書き写そうと頑張っていたのです。でも、それも、先生に破り捨てられてしまいました。この当時、女は仮名の読み書きさえできればいいと言われていた。

とはいえ、鉄砲の本は難しくて仕方ない。八重は幼なじみの山川与七郎(里村洋)に、分からない字を聞いてみた。すると、「蓋(ふた)」だと教えてくれました。これで八重は、火蓋という言葉を覚えた。「ありがとなっし」と礼を言う八重を、与七郎はおかしな女だと思う。



嘉永7年3月。幕府は日米和親条約を締結。下田と箱館の開港が決まりました。傲慢なペリーも頭を下げたということで、佐久間象山(奥田瑛二)の名は一気に世に知れ渡ります。おかげで、塾は来訪者でごった返していた。

黒船を見て以来、覚馬(西島秀俊)はそのことで頭が一杯です。でも、その黒船は下田へと行ってしまった。このままだとやがてアメリカに帰ってしまい、そうなるともう手も足も出ません。

と、塾で騒ぎが起こりました。飼っていた豚が逃げ出したのです。皆が大騒ぎする中、薩摩訛りの男が、豚を捕まえた。豚を逃がしたのは、新島七五三太(小林海人)という男の子でした。聞くと、豚をスケッチしていて、かんぬきを掛け忘れたらしい。

見ると、その絵というのが大そう上手に描けている。「熱中すると、どうもいけません」と、七五三太 少年は反省しきりです。薩摩の男は 七五三太(しめた)だけに、シメたろか! とは言わずに 「よか、よか」と笑った。「そいくらいの熱がなきゃ、ないも ものには なりもはん」

この男は、薩摩の西郷吉之助(吉川晃司)。飲み込みが早く、地理にも昨今の情勢にも詳しい西郷に、偏屈な象山先生も一目置きます。

象山は、下田開港には反対でした。開港するなら、横浜がいい。江戸に近すぎるという意見もあるが、それだけに警護が厳重になるし、何より、間近で黒船を見ることができる。異国の技術を吸収し、それによって日本を守るという象山の考えに合致します。



覚馬は、下田に行き黒船に乗ることを決意していた。捕まれば死罪。それでも覚馬は、見たくて見たくて仕方ありません。川崎尚之助(長谷川博己)が無茶だと言うと、吉田寅次郎(小栗旬)の言葉を引用して言いました。<断固として事を行う時、人はみな狂気だ>。

覚馬がそこまで思うには、訳がありました。会津には海がない。なのに、蝦夷や上総など、海の警護を任されています。そして今は、品川砲台。いざとなったら、先陣を切って、黒船とも戦わねばならない。会津は強いが、敵の力を知らねば、戦い様もありません。

1つはその、会津のため。そして、もう1つ。横浜で見て以来、覚馬は黒船に取りつかれてしまったのでした。他のことがもう、目に入りません。

すると、尚之助は、私も行きますと言い出した。乗船を掛け合うなら、蘭語が必要。自分が大いに役立つと。それに、蘭学者の端くれとして、西洋の技術の塊を、ぜひこの目で見たい。また、覚馬さんと一緒ならうまくいく気がすると、笑いました。

こうして、尚之助の心にも火がついた。しかし、今すぐ出発というわけにはいきません。国禁を犯すのだから、会津に迷惑を掛けないようにしないといけない。家族に対しても、そうです。藩を抜けるお許しをもらい、家も勘当してもらわないと。

さて、それをどうしたものか。

すると、尚之助が聞いた。「覚馬さん。会津のために会津をお捨てになるんですね?」

でも、覚馬は違うと言う。脱藩しても何も変わらない。俺はいつまでも、会津武士だと。



八重は初めて、キジ撃ちに同行させてもらいました。ひょっとしたら、とうとう鉄砲を教えてくれるのだろうか? そう思いましたが、違いました。権八が教えたかったのは、鉄砲の厳しさだった。八重の目の前で、権八はキジを仕留めました。命を奪った。

弾に急所を射抜かれれば、キジであろうと人間であろうと必ず死ぬ。鉄砲は武器で、殺生する道具だ。戦になれば、人を撃ち殺す。的撃ちは面白く見えるかもしれないけど、的を撃ち抜くということは、人間の心の臓を撃ち抜くことを意味する。権八は八重に、そう話します。

恐れることを知らず真似だけしていれば、いつか己の身が鉄砲に滅ぼされる。だから、砲術をやる者は、学問と技を磨かねばならない。何より、立派な武士でなければならない。

つまり、おなごの八重には到底無理だと。背負いきれない。鉄砲の真似事は二度とするなと、八重は権八に強く言いつけられてしまった。

何も言い返せない、八重でした。



落ち込む八重に、母の佐久(風吹ジュン)は言った。糸繰りは、何のためにやる? それは、機(はた)を織るため。一家の着物をそろえるのは、おなごの大事な役目だ。

では、鉄砲は何のためにやるのか? 鉄砲を撃つのは、おなごの役目じゃない。それでもやらねばならない訳が八重にはあるのかと、やさしく聞きました。

八重は、何も答えられない。ただ、鉄砲を撃つ真似をしていると、その先に覚馬の姿が見えるような気がしました。



象山が、奉行所から呼び出しを受けた。正装して出向きますが、心なしか表情が曇っています。「すぐに戻る」、そう言って出たものの、嫌な予感がしてたまりません。

実は半月前、吉田寅次郎が黒船に乗り込み、アメリカへの密航を企てていました。しかし、その試みは失敗に終わり、自首した寅次郎は伝馬町の獄舎に入れられていた。

<一見は百聞を超ゆ。知者は機に投ずるを貴ぶ>。百回人から聞くよりも、一回自分の目で見た方がよく分かる。知恵の優れた者は、その時という瞬間(機)をうまく利用するものだ。本当の知者は、まさにその時という瞬間、迷いなく飛びこむ。

この送別の詩を、象山は寅次郎に送っていました。これを、奉行所は問題視したのです。密航をそそのかしたのは明白であると。

しかし、象山は退きませんでした。開港した今、諸外国の事情を探索することこそ急務であると訴えかけます。寅次郎も、国を思うがこそ、渡航を企てた。そんな寅次郎を捕えて罰するなど「何たる大馬鹿か!」と、逆に叱りつけました。

半年後、ふたりに蟄居(ちっきょ:自宅や一定の場所に閉じ込めて謹慎させること)を命ずる判決が下りました。こうして象山は松代に、寅次郎は萩へと、護送された。



主がいなくなった塾で、勝麟太郎(生瀬勝久)は象山直筆の書を見上げていました。<海舟書屋>。これを自分の塾に掲げるつもりです。勝は、覚馬と尚之助に言った。「幕府は、おおべらぼうよ! この国が変わるために一番役に立つ人間を、罪人にしちまった」

けれど、日本という小舟はもう、世界という海に漕ぎ出した。今に誰もが、大手を振って海を越えて行くようになると予想します。そんな時代を、俺たちが作るんだと決意する。西洋の技術と、東洋の道徳で。

そう、象山が失脚させられても、それを受け継ぐ者たちがまだまだいるのです。人を育てるとは、そういうことだ。



松平容保(綾野剛)には、照姫(稲森いずみ)という義姉がいる。照姫も養女で、容保よりは3歳年上になります。照姫は豊前中津藩の奥平昌服に嫁いでいましたが、離縁。会津へと戻って来ました。

幼い頃から、照姫は、容保をよく世話したという。容保と照姫、その絆は深いようです。

ふたりには、敏姫(中西美帆)という義理の妹がいた。敏姫は、松平容敬(中村梅之助)の実の娘。この3名がこれから、どのように関わっていくのでしょうか。



安政三年(1856年)秋。覚馬は、会津に戻りました。そして、成長した八重(綾瀬はるか)に再会する。11歳になった八重ですが、お転婆は相変わらず。米俵を運ぶ力比べに参加し、男をしのぐ活躍を見せていました。

覚馬の帰郷を、八重は顔をクシャクシャにして喜んだ。江戸留学が評価され、覚馬は日新館の砲術教授になりそうだという。これで砲術の家の面目が立つと、権八は喜びました。

そんな権八が頭を悩ませるのが、八重のことです。鉄砲を習いたいと、八重は退かない。砲術の家に生まれて 私だけやれないのは口惜しいと。

権八は、八重が隠れて鉄砲の勉強をしていることを知っていました。天井をいじると、山のような写し書きが落ちてくる。何も教えないのに、鉄砲の勘所はつかんでいるのだという。これはもう、天性です。やはり、鉄砲の家の娘なのでした。

それだけに、権八は悩みます。八重は力もあるし、胆力でも男に負けない。仕込んだら、ものになるだろう。だけど、それが何になるのか? 今でさえ世間から外れているのに、その上鉄砲までやったら、物笑いの種になる。

ヘボならまだいい。しかし、いい腕になったら困る。おなごが鉄砲の腕を振るう場所など、どこにもないのです。いずれ、切ない思いをするに決まってる。それを思うと…。

覚馬はしばらく、八重が描いた写し書きを見ていました。そしてやがて、八重も同じだと言った。やむにやまれず描いている。



翌朝、覚馬は八重を呼びました。練習場で、鉄砲を構えてみろという。驚きつつも、八重は鉄砲を手にしました。初めての重さを感じつつ、的に向かって銃口を向けます。

覚馬は言った。「重いか? それが鉄砲の重さだ。命のやり取りする、武器の重さだ」「にしは侍の娘だ。始めっと決めたら、極めるまで、引ぐことはゆるさねえ。弱音吐ぐことも、ゆるさねえ。また、極めたところで、誰が褒めてぐれるということもねえ」「嫌なら今すぐ、銃を置げ」

でも、八重はまっすぐ的をみつめるだけだった。あるいは、的よりもずっと先を見据えていたのかもしれない。

「覚悟はいいな!」

八重は銃を構えたまま、はい! と返事しました。





我ニ救国ノ策アリ  佐久間象山向天記





【感想】


やむにやまれぬ。

やめようとしても、どうしてもやめられないこと。

理屈を超えて、つき動かされること。

それは時に、苦しいことだったりするけれど、どうしようもないのだから仕方ない。

服従でもなく、反発でもなく、自然と出てくるものなら、しょうがない。


雨が降るのを、人は止められない。

空腹は少しは我慢できるけど、根本的になくせないし、また、なくすべきでもない。

欲はそれに呑まれると厄介だけれど、よい付き合いをすれば問題ないし、むしろ人生を豊かにしてくれる。


やむにやまれぬこと。

それを時に人は、本物と呼ぶ。

それが本物なら、あとは育てるだけ。

どうしようもないことは、それを前提にしてしまえばいい。





<<「鉄砲さやりてえ│八重の桜(1)」
   「急ぐ覚馬、壁にぶつかる│八重の桜(3)」>>



会津に、尚之助が来る。

藩に改革を訴える覚馬ですが、果たして通じるだろうか?

覚馬の戦いが始ります。


次週、第3回「蹴散らして前へ」。



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Author:南方 城太郎
生息地:関西
分類:昭和人間
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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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