ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
加藤諦三 著「話が通じない人の心理」(青春文庫)より。



「ナルシシズムを解消する5つの方法」の続きです。



(3) 人間関係の距離を知る


相手との距離を知ることは、重要であるという。

ナルシストの思い込みの激しさは、これまでにも書いてきました。それは決めつけにつながり、TPOを無視しがちです。TPOとは、時(time)と場所(place)と場合(occasion)。服装などの使い分けに用いられる言葉ですね。

これは、ユング心理学でいうペルソナ(仮面)に近く、態度といってもいいでしょう。時と場所、場合によって、とるべき態度は違ってくると。

学校での自分、その中でも、授業中の自分、休み時間の自分。先生に対する自分、先輩に対する自分、同級生に対する自分、親友に対する自分。いろいろありそうです。学校を会社に置き換えても、いいですね。

先生に対して友達と話すのと同じにしてたら、「あれ?」と思われるでしょう。逆に、友達に対して先生に対するのと同じ話し方だと、「あれ?」と思われる。いや、もちろん、例外もあるんでしょうけどね。


本では、「ありのままの自分」を大事にしようとする人が紹介されています。

それはそれでいいのですが、どこでも「ありのままの自分」でいようと望む。結果、ありのままの自分でいられない場所、ありのままの自分が出せない場所があると、悩んでしまいます。

でも、どうでしょう? どこでも、ありのままの自分を出す必要があるのでしょうか? というか、時と場合、場所によっては、ありのままの自分を出されたら困るかもしれない。


ペルソナの話が出ましたが、人は仮面をかぶっているものなのです。先の話でいえば、先生の前での仮面、友達の前での仮面など、いろいろとある。そんな中で、仮面をとってくつろげる場所があったり、仮面の中身を見せられる相手がいたりする。

制服なんかも、そうですね。お医者さんは患者さんの前で、白衣を着ます。この場合、医者としてのペルソナ的な役割の一端を、白衣が果たしているのでしょう。患者さんも、お医者さんが白衣を着ていることで安心する。これは単に着ているというよりは、医者としての態度をとっている、と考えた方がよさそう。そしてそんなお医者さんも、仕事を離れる際は白衣を脱ぎ、素の自分にかえります。

人は役割などに応じ、ふさわしい仮面をかぶったり、ふさわしい制服を身につけたりします。どこでも自分をさらけ出すというのは、極端な言い方をすれば、どこでも裸でいるのと同じなのです。家の中ならいいけれど、外ではちょっと…、という部分がある。

もちろん、場合場合だし、程度問題もありますけどね。



時と場合、場所、それによって、人間関係の距離も変わってきますよね。もちろん、相手によっても変わる。

ある場合には、あまりベタベタできなかったりする。きちんとすることを強いられるかもしれません。ある時は、丁寧さを求められ、でも別の場合には、あまり丁寧だと「?」と思われる。いろいろです。

自分の内面をどんどん出すところもあれば、むしろ互いに出さない方がいい場所もあるでしょう。場所を間違えると、「え?」という顔をされる。

中には、どっちでもいいケースだって、あるかもしれない。ある程度 様式が決まっているケース、むしろ自由なのが好まれるケース、いろいろです。

こういうのを人は、経験により学んでゆく。ということは、失敗もするということ。失敗したくない人は、あらかじめ人に聞いたり、ふだんからよく人を観察したりする。

それでも間違うこともあるけれど、「ああ!」という経験をし、修正していきます。


人間はよく「するかしないか」の二者択一にしてしまいがちですが、多くは「やり方次第」なところもあるのです。物事には適当なやり方というのがあって、単にそれを逸脱しているから失敗したり、悩みの種になっているというだけのこともある。

するしないではなく、やり方を見直した時、物事がうまく運ぶケースは、けっこう多そうです。


人間関係の距離感の違いが分かって来ると 自分の振る舞うべき適当な態度が分かってくる、と本には書かれてあります。

例えば、いつも同じでいようとするから悩むのであって、場合場合で、ちょっとずつ変えればいい。そうすることでうまくいったり、楽になったりすることを実感すれば、気持ちだって落ち着くはずです。

いきなりうまいことやる必要はなくて、だんだんと修正すれば、それでいい。それが学ぶということなのだから。


こういう風に人間関係の距離を考えるようになれば、自分にとっての相手や、相手にとっての自分という存在が、だんだんと分かってくるといいます。

つまり、「他人という現実がない」という話が通じない人=ナルシストの傾向が、変わってくると。



(4) 自分の幸運に気づく


そこに何かあっても それを認識しない限り 無いのも同じ、ということがあります。そしてそれは、幸運にも言えると。第三者から見ればけっこう幸運でも、本人がそれに気づかない限り、まるで不幸の渦中にいるかのよになってしまう。

この辺は、認知の歪みとも関係するかもしれません。

(参考:認知の歪み


では、ナルシストにとって、何が幸運なのか。それはこういうことだといいます。

他人という現実がないのが、ナルシスト。ナルシストが生活するというのは、他人をろくに見ないで生きるということ。それがいかに危険なことかと。相手を見ないということが、どんなに怖ろしいか。それは目をつむって生活するのにも似ているのだから。

それでも何とかやっていけているのは、幸運だというのです。

なので、それに気づいたら、変わっていきましょうと。

大事になる前に気づき、変われたとしたら、こんな幸運なことはありません。



(5) ナルシストを認める


これが根本ですね。そして、難しい。


目をつむっていたのだから、ぶつかって当然。

見てなかったのだから、分からなくて当たり前。

それに気づいたら、変わればいい。


ナルシストになったには、理由や事情があるはず。

なので、いたずらに自分を責める必要はない。

ただ、今のままだと困るので、変わればいいだけ。





「話が通じない人」の心理 (青春文庫)




自分を嫌うな (知的生きかた文庫)






<<「第10回 ナルシシズムを解消する方法(1)」「第12回 いい顔はしなくていい」>>




関連記事
[サイト内タグ]:  話が通じない人の心理  ペルソナ



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