ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
加藤諦三 著「話が通じない人の心理」(青春文庫)より。



さて、ここからはだんだんと、ナルシストとどう付き合うかについて。


話が通じない人=ナルシストは、無駄な努力やズレた努力をするという。自分の好みが勝ちすぎて、相手の好みについては考えない。相手がどういう人で、どういう状態か? それを無視して、よいと信じるものを勧める。

つまり、場合場合というのを無視します。

よいと信じれば、どんな場合でもよいのだと信じる。誰にでもよいのだと決めつけてしまう。もちろん、これは錯覚です。認知の歪みでいう「過度の一般化」のようになり、1つのケースで通用することを、すべてのケースで通用するかのように、思い違いをしているのです。

確かに、彼らなりに人のことを考えているのかもしれない。社会のことだって考えているのかもしれない。努力だってしているのでしょう。けれど、他人という現実がないので、おかしなことになる。相手を見ていないので、ズレてしまいます。

相手のためと言いながら、相手の気持ちは察しない。よかれとは思っても、相手の都合や置かれている状況を考えたりはしません。一方的なのです。


ナルシストは、相手を見ない。また、相手と自分の関係も考慮しない。誰でも同じだと思っている。

関係というのは築き上げるものですが、そういう親しい間柄を見ると、当然自分もそこに入れると信じてしまう。いきなり飛び込み、それで同じような扱いを受けないと、これはおかしいと怒ったりする。相手と自分の関係を考えないとは、こういうこと。

例えば、仲のよい同士がふたりで話しています。そこにいきなり、同じように入る。で、相手は面食らうわけですね。仲のよいふたりには、今まで共有してきた長い時間があります。それがふたりの関係を育てたともいえる。それがないにも関わらず、ナルシストは同じになれると思っているのです。


「いいこと」についても、このようになります。既に足りている人に、どうぞどうぞと勧める。嫌がっている人に、信じたよいことをしてあげる。相手の状況や相手の気持ちは、無視されます。「相手がどう思っているか」よりも、「自分がこんなにしてあげた」というのが、勝ってしまっているのです。





ナルシストは、「自分がしたいこと」と「相手が求めていること」を錯覚し、混同してしまいます。なので、出発点や前提の時点で、もう間違っているのです。こうなると、やればやるほど、ズレは大きくなるばかりです。

普通は結果が思わしくないとやり方を検証するものですが、ナルシストはそれをしない。やることはそのままで、結果を嘆いたり、相手を責めたりする。なので、状況はずっと、思わしくないまま。

相手が望んでないことをして、「してあげた」と自己評価する。してあげた、してあげたと、相手が求めてもいないことを、延々と繰り返す。そして相手が評価しないと、それはおかしいと言ったりする。

いわば、「感謝の押し売り」ですね。

頼まれてもいないことをして――むしろ相手が迷惑に思うことをして――どうして感謝しないのか? と、イライラしたりする。自分と相手は違うのだという根本が、理解できていないのです。建前上は「みんな同じ」ですが、実は、自分というものが勝ちすぎている。それに気づけない。


「自分がうれしいと思うことを、相手にもしてあげましょう」。これは半分はその通りですが、もう半分は必ずしもそうではないということになります。

「自分がうれしいと思うこと」と「相手がうれしいと思うこと」が同じである時、これは成立します。が、逆に言えば、同じでない時は逆効果なのです。

また、こういうのは、場合場合で変わってくる。普段はそうだけど、忙しい時はどうだろう? 家の中ではそうだけれど、学校や会社ではどうだろう? 親しい間柄ではそうだけど、あまり知らない人相手だと、どうだろう? このように、置かれた状況によっては、結果が違ってくることも。


そっとしてほしい時に、あれこれ言われたら、どうだろう? 支えてほしい時に放置されたら、どうだろう? 足りてない時には出さず、十分ある時にばかり出されたら、どうだろう?

「すること」と「状況」、この組み合わせで、結果は変わってきます。健全な人はそれを失敗しながらでも学び、だんだんと修正する。「こんな時はこうするものなのか」と思い直し、だんだんと学びます。だから、結果もやがて変わってくる。

けれど、ナルシストにとって大事なのは、自分のこと。「よかれと思ったから」「一生懸命やったから」と、自分のことが勝ちすぎて、「相手がどう思っているか?」「結果、どうなったか?」、そういうのが無視されてしまう。


こういうことがあるので、やっていることや努力が、ことごとく裏目に出がちです。





「話が通じない人」の心理 (青春文庫)




上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)







話が通じない人=ナルシストに、注意は通じません。

相手が迷惑に思っているかは関係なくて、自分が大丈夫なら万人が大丈夫だと錯覚しているから。

なので、相手はウンザリするし、関係はギクシャクする。





<<「第7回 自己実現の苦しみと自己執着の苦しみ」「第9回 間違った努力」>>




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