ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
加藤諦三 著「話が通じない人の心理」(青春文庫)より。



今まで見てきたように、ナルシストは思い込みが激しい。相手の気持ちまで決めつけてしまいがちです。

誰にでも望みがあって、けれど現実が望みどおりとは限らなくて、そんな切ない気持ちを持つのが健全な状態。つらかったりするけれど、心理的には健康です。

けれど中には、望みと現実の区別がつかなくなる人もいるようです。恋人でありたいと思うと、相手が現実に恋人だと思えてしまう。思いがリアルと同等になってしまいます。もちろん確認を取ったわけではなくて、すべての理由が「自分がそう思ったから」になる。自分がそう思ったから、相手も好きなはず。この筋が通らない「はず」があるというのです。(P75)


一般の人の場合でも「○○なはず」と思い込むことはありますが、現実が違うと知った瞬間に、それを修正しようとします。「○○なはずだと思っていた、けれども実際は違ったようだ」となる。

けれど、極端な人はこうならないようです。現実を目の当たりにしても、「○○なはず」が上位を占め、勝ってしまうのです。なので、「どうして? どうして?」と執拗に迫ってくる。気持ちが現実以上の権威を持っているので、修正が難しくなってしまいます。


A:「あなたが好きです」
B:「ごめんなさい」
A:「残念 (>ω<、)」

これが一般的な場合。

もちろん悲しいし、あとに引きずる場合もあるでしょう。

けれど、現実を現実として受け取る準備がある。



A:「あなたが好きです」
B:「ごめんなさい」
A:「え? どうしてですか?」
B:「え?」
A:「わたしを好きじゃないなんておかしい。どうしてですか?」
B:「え… ( ̄▽ ̄;)」

言葉に詰まってしまいますよね。

会話が成立しなくなってしまう。




誰でも思わしくない結果が出ると、「そんなはずはない」と思いたくなります。けれど「現実 > そんなはずはない」だから、だんだんとでも受け入れていく。

けれど中に、「現実 < そんなはずはない」という人がいます。こういう人はどうするかというと、現実の方を曲げてしまう。実際にあるものを無視し、「そんなはずはない!」と主張するのです。


こういう人と話すと、会話が成立しません。言葉も声も出ていますが、話が噛み合わないのです。我々は現実を前提に話をします。現実を共有し、それを元に話す。でも、その前提を共有できないとなれば、話が通じなくなるわけですね。





思い込みを固く信じる。でも、現実は違う。なので、「どうして?」と腹が立ってくる。そしてそのうち、相手を恨むといいます。思っていたことと現実が違っていると気づけない。修整できない。なので、筋違いなことで人を恨む。

自分は○○だと思っていた、でも、実際は違った。なので泣きたくなったり、実際に泣いた。こういうことは誰でもあると思います。ただ、そうしながらも、現実を受け入れ、落ち着いていきます。短期的に「どうして?」と思ったり、恨むことはあっても、だんだんと落ち着きを取り戻していく。

それはきっと、どんなに悲しくても現実は現実と、少しずつ受け入れていくからでしょう。

人間だから気持ちはある。けれど、感情と共に現実も受け入れ、少しずつ時間をかけて処理するのです。何らかのカタチで、外に流してゆく。


ある種の人は、自分が恋人だと思ったら、相手は恋人になってしまう。もちろん、相手の気持ちは確かめません。また、これは恋人だけではなく、親友や師匠・先生といった関係でも、そうなる。で、恋人には恋人がするようなことを、親友には親友のするようなことを、師匠には師匠のするようなことを、要求します。

ところが、相手はそう思っているとは限らない。なので、思ったようなことをしてもらえない。これでは腹が立ってくる。さらには、恨んでくるような場合も。

もう、出発点で間違ってるんですね。現実でないことを前提としているので、ズレは深まるばかりです。こうなると普通は前提を修正するのですが、それが無理なので、とことん突っ走ってしまう。

悪いのは相手で、自分は被害者、かわいそうな人としての認識しかありません。





一番最初に、「他人という現実がない」と紹介しました。

他人というリアルがないから、好き勝手にできる。相手の気持ちなどお構いなし、自分のしたいことをするし、それを注意されたら腹が立つ。「どうして?」「何が悪い?」と言ってしまう。

これでは話が通じません。

自身の態度が迷惑になっているとか、相手が気分を害しているとか、そういったリアルが無いことになってしまっています。それよりもずっと、自分の気持ちの方が強い。


マナー違反をする → 相手が不愉快な思いをする → それでも繰り返す → 関係がギクシャクする。

こういうこともあるでしょう。


でも、こういうこともある。

マナーを直す → 相手が不愉快な思いをしなくなる → ずっと態度を直す → だんだんとギクシャクしなくなる。

こうなると、昔のことが笑い話になったりします。

そこには「修正」がありますね。そしてその前段階には、「現実の認識」(この場合は相手の気持ちを察すること)があるのでしょう。


他人がいることで、やっと生じるものがあります。


(1) 思いやり

「他人の身の上や心情に心を配ること」(大辞泉)

他人というリアルが無いと、思いやりは生じませんね。


(2) 気遣い

気を遣う相手がいないと、これも生じないのでしょう。


(3) 客観視

相手の目が無いと、これも難しいですね。

人は自分で自分をなかなか見れませんから。



実際に相手はいる。それは分かっているのでしょう。けれど、態度や行動に、それが出ていない。「まるで他人などいないかのよう」になっています。そんなこと分かっていますと言いながら、分かっていない。分かったつもりで、止まっています。





「話が通じない人」の心理 (青春文庫)




自分に気づく心理学






○○と思った、○○なはず。

自分は○○と思ったから、相手にとっても○○なのだろう。

このような思い込みと現実がごっちゃになったようなコメントが、事件の度によく聞かれます。





<<「第3回 親しさの要素」「第5回 自分勝手な心理」>>




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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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