ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
エウレカセブンAO 第2話「コール・イット・ホワット・ユー・ウォント」より。

[ episode:02 AO's cavern ]

(cavern:洞穴、大洞窟)


<これがアオの、うみきょんちゅなんだ>




青い髪をした女性の背中。

リングはその記憶を呼び起こした。

<EUREKA AO>

リングに浮かんだ、その文字の意味は?


(青は、藍色から緑系の色まで総称する)



エウレカセブンAO 1 (初回限定版) [Blu-ray]






空中強襲揚陸艦トリトン号。

チーム・パイドバイパー隊長であるイビチャ・タノヴィッチは、トリトン号の艦長も兼務する。

イビチャは茶色いサングラスの奥にある鋭い眼光を、モニターに向けていました。

「シークレット…スカブコーラルまでの距離、4キロか…」


同じく作戦参謀である、レベッカ・ハルストレム。

髪をアップに束ねた、勝気そうな女性。

IFO隊を指揮します。

「ゲオルグ、タイプは?」


レベッカがそう聞くと、モニターにキャラクターの絵が出て、答えました。

「ハーイ、ミス・ハルストレム。現在、本部と照合中ですが、いくつかの形状が1940年代に南米に出現したものに似ています」

「しかし、当時の写真はあまり残されておらず、生存者の――」



(ゲオルグとは、人工知能か何か?)


イビチャがクルーに訊ねた。

「到着の時刻は?」


クルーによると、あと11分。

そして、ゲオルグの説明の続きによれば、シークレットはあと8分でスカブコーラルに到達。

大規模なスカブバーストが起こることが予想されるという。


IFOのコックピットで、青い戦闘スーツに身を包んだパイロットが言った。

「間に合わない!」

「到着してから発進じゃ、遅すぎる!」


その声、ヘルメット越しに見える顔。どうやら女性、それも女の子といった年齢に見えます。

「ここで出して!」と、彼女は要求した。


彼女は、フレア・ブラン。

チーム・パイドパイパーのIFOパイロット。

ゲネラシオン・ブル社長 クリストフ・ブランの娘です。

若い娘特有の、血気盛んさがうかがえる。


「フレアはそう言っているが、エレナも同意見か?」

そんなイビチャの声を、相手は髪をいじりながら聞いていました。


IFOコックピットでヘルメットを脱ぎ、前髪を気にするかのように触っている。

「わたしも出ますよ~」と、ピンクの髪の少女は言った。


彼女の名は、エレナ・ピ-プルズ。

いかにもマイペースそう。

いい趣味をしているらしい。


レベッカとエレナ。

彼女たちが、イビチャが言っていた<子どもたち>なのだろうか。


「ダメよ」

ふたりの意見は、レベッカによって却下されました。

「沖縄自衛隊がスクランブル発進中で、連絡がつかない」


どうやら、民間会社だけに、契約云々があるらしい。


「何が起こるか、一番分かっている国だろうに」

イビチャは苦々しく、そう言いました。


一番分かっている国?

過去に何かあったということ?

東京タワーがある廃墟と、何か関係が?


トリトン号は、大気圏を降下する。



「だけど、これは渡さない!」

「これは絶対に、誰にも渡せない!」


白い肌に赤い目の少年。

フカイ・アオ。

ガゼルたちに囲まれるも、リングを渡すことを拒否します。

「絶対に、絶対にだ!」


鬼気迫る少年を、ガゼルはポカンと見ていた。

そして、めんどくさそうに頭をかきました。

「だったら、一緒に来るんだなあ」と、ガゼルは言う。

「別に、ドサクサまぎれに泥棒しようってわけじゃねえ」

「おまえも、島生まれだろ?」



最後の言葉に、アオは反応した。


「島をこんなにされて、おまえ黙ってられんのか?」

その言葉に、ガゼルの本気が感じ取れます。

チャラついた外見とは別の何かが、潜んでいるように思える。



沖縄自衛隊の巡視艇が、日本軍の輸送艦に警告しています。

「日本軍輸送艦に告ぐ、貴艦は沖縄諸島連合の領海を侵犯している。これは、警告である」

沖縄海上自衛隊 第1掃海隊 高速巡視艇 しーさー 他3隻が、サイレンを鳴らしながら追走します。


しかし、応答なし。

艦長は、ヤマトンチュがっ! と吐き捨てた。

そこに、ゲネラシオン・ブルをお迎えしろとの伝令が入りました。


「国際レスキュー様か」と艦長は言う。

「日本の輸送艦を、見逃せってか?」

「10年ぶりにこの海でスカブバーストって日に、日本軍が派手に領海侵犯」

「これを単なる偶然と思えというのか」



シークレットとスカブコーラルが接触すれば、この海域も無事ではすまない。

日本軍輸送艦は、艦長の判断で、海域を離脱しようとしていた。

ただ、例の将校は納得していないようです。


その頃、輸送艦の甲板で、異常が起こっていました。

シートをかぶせられたメカの一部が、緑色に光っている。

隊員たちに緊張が走ります。


そして、シークレットと呼ばれる謎の存在も、これに反応。

キョロキョロと首を振るようにした後、海上を移動しだした。



アオは、ガゼルのFP(フライングポッド)に同乗。

説明を受けました。

あのリングは、軍用FPの鍵だという。

ガゼルは、日本軍に協力してもらおうと思っているようです。


「でも、敵国なんだよ!」と、アオは言った。


ガゼルには考えがありました。

協力しないならFPを盗み出し、バケモノを追い払うだけだという。


FPの窓から見えるのは、スカブコーラル。

巨大なキノコにも見えるし、カサブタのようにも見える。

一部が緑色に光っているのですが、それはFPやIFOが出す緑色の軌跡にも似ていた。


「なんてデカさだ」と、ガゼル。

「はやく何とかしなくちゃな」


<スカブバーストでGモンスターがやって来る>

それは、沖縄の教科書にも載っていることらしい。

すべてを破壊するバケモノ、Gモンスター。


国際レスキューが何とかしてくれるのではと、アオは言う。

でも、ガゼルは、来てくれなかったらどうするのか? と返した。


じゃあいったい、何ができるのさ?

アオの問いに、ガゼルは「さあな」と答えます。

具体策はない。

「でも、何もしなけりゃ島がなくなる」


島のため、それがガゼルを突き動かしているようです。


約束の場所に、日本軍の姿はなし。

でも、それは想定の範囲内。

ハンが行動を予測し、場所をガゼルに知らせます。



どういうことだ! と、輸送艦の艦長は声を上げた。

シークレットが輸送艦に並走しているのです。

「シークレットはスカブコーラルが目的だろう。なぜ、本艦を目指している?」


その輸送艦しもきたに、2台のFPが近づいてきます。

ガゼルはアンカーを発射、艦に乗り込もうとしましたが、機関砲を発射された。


「やめてください! 彼らは鍵を持ってきたんですよ!」

将校が艦長を羽交い絞めにしました。


「見て分からんか! これは単なる威嚇だ!」と、艦長は言う。


その時、シークレットが停止。

主砲らしきものを、輸送艦に向けた。


シークレットと呼ばれる存在、その2枚の羽の間に青い放電現象が見られました。

かと思うと、高エネルギーが発射された。

島を恐怖に陥れた、あのビーム砲です。


そのビームが、輸送艦しもきたのど真ん中に食い込んだ。

艦は傾き、艦内は大混乱。

アンカーの切れたガゼルのFP。破片がフロントガラスを直撃した。

これでは前が見えません。


「フロントガラス、ぶっ壊せ!」とガゼルは叫ぶ。


同乗しているのは、後部座席のアオと、助手席のピッポ。

でも、ピッポは、助手席で頭を抱えていました。

体は大きいけど、気は小さいのです。


ガゼルに急かされるようにして、戸惑いながらも、アオはキックでガラスを割る。

ガゼルも手で、割れたガラスをはぎ取ります。

これで視界良好。


が、見えたのは甲板でした。

3人を乗せたFPは、墜落するようにして着艦。

アオは外に放り出された。


傾いた艦に沿って飛ばされる、アオ。

その前には、シートをかぶせられたメカが。

アオは思わず、シートをつかんだ。


艦の爆発を見届けると、シークレットは去って行った。

こいつはいったい、何なのか?

意志のようなものを持っているようにも見えます。

あるいは、何らかのプログラム?



アオは何とか、落下をまぬがれました。

シートにぶら下がるような格好。

艦はほぼ、垂直を向いています。


「乗れ、乗れ~っ!」と、ガゼルが叫んだ。

「それが日本軍のFPだ! 乗れ!」

「つべこべ言うな! おまえが鍵、持ってんだろう!」

「おめえがやらずに誰が…」



そう叫んでいたガゼルですが、FPごと海に落下。

見えなくなってしまった。


残された、アオ。

腕を見ると、あのリングが緑色に光っています。

まるで何かを語りかけているかのよう。

躊躇していたアオですが、意を決したように顔を上げた。


と、コックピットが勝手に開きました。

最新の装置にも見えますが、同時に簡素な印象もある。

中央には操縦かん。

左右にはパネルと、いくつかのボタンが。


「電源は入ってる。やるしかないんだ」

アオはよじ登るようにして、コックピットへ。

シートに座ると、計器に目をやります。

「やっぱり、基本構造は同じ」

「大丈夫、何とかなる」

「大丈夫、島を守らなきゃ」


アオはシートベルトを締めた。



フカイ・トシオは、軽自動車を走らせていました。

アオのことが心配でしかたない。

と、そこに子どもの泣き声が聞こえた。

あわてて急ブレーキをかけます。


トシオが見たのは、知り合いの顔でした。

横転した車と、泣く女の子。

その間で、心配そうに抱えられているのは、ナルだった。



救命ボートに、あの将校が救出された。

傾き燃え上がる輸送艦を見て言いました。

「つくづく運が無いのだな、我が国は」


小さな爆発が起こって、艦がまた傾いた。

「急がないと。島を守る前にこんなところでお陀仏…」

アオは、リングが点灯しているのに気づいた。

それは操縦かんの画面とシンクロしているように見える。


その時、すさまじい爆発が起き、艦が四散しました。

アオを乗せたメカは、海中へと沈んでゆく。


気絶したアオ。

目を覚ました時、モニターの文字に気づきました。

「おかえり…おかえり、エウレカ!」


<WELCOME HOME EUREKA>


闇の中に、いくつかの光が走った。

不思議な感覚に襲われる、アオ。

髪が緑色になっている。


「なんだこいつ…急に動き出して…」

「何なんだよ、いったい」



アオの目の前、先ほどまでただのハッチだった部分に、モニターが映し出された。

って、海の中?

混乱したアオはレバーを握り、アクセルを踏み込みます。


バルカン砲が発射され、エンジンに火が入った。

海中を浮上したそれは、すさまじい波しぶきをあげ、轟音と共に姿を現しました。

緑の軌跡を描きながら空を飛ぶ機体。

アオがFPだと思っていたのは、IFO?


「あはははは、はは」と笑うのは、ガゼル。

何とか無事だったようです。

浮かぶFPの上に腰かけ、空を仰いで拳を握っている。

「やりやがったぜ、あいつ、やりやがったぜ!」


そこに、ハンが駆けつけてくれた。



再び島を攻撃しだした、シークレット。

ビーム砲が、街を焼いていきます。


その様を、トリトン号も捉えていました。

レベッカは報告する。

「シークレット、進行速度に変化なし。沖縄自衛隊からの返答もありません」


イビチャは腕組みし、目を閉じていた。

眉間に深い皺が刻まれています。

目を開けると共に、イビチャは言った。

「打つ手なしか」


その時、ポン! という電子音のあと、ゲオルグが言った。

「ミス・ハルストレム、認識コードにバグが出た模様です」

「先ほどからシークレットに急速に接近するIFOの認識コードが、昨年削除されたマーク1と同一なのです」



「何だと!」

イビチャは目を剥いた。



シークレットも、それに気づいたようです。

緑の軌跡を描いて近づいてくるそれに、顔――というものがあるかどうかはしらないけれど――を向けた。


灰色を基調とした飛行体。

ところどころが緑色になっていますが、これは発光?


シークレットは、いきなりビームを発射した。

飛行体は海上でそれを避ける。

すぐ横を飛行体が通過すると、まるで首を動かすようにして、シークレットも方向転換。


再度ビームを発射する、シークレット。

シークレットに感情があるかどうかは知りませんが、先ほどより気合が入っているようにも見える。

ビームを受けて、飛行体は黒煙に包まれました。


が、期待は無傷で、飛行を続ける。


!!


飛行体が変形した。

一瞬で人型になり、ボードに乗った?

これは、リフボード?


何とか海上で停止し、アオは肩で息した。

赤い目、緑の髪、そしてこのIFO。

あの世界のあの少年とあの少女。

それを思い出させます。


その時初めて、アオは自分が乗っているのがIFOだと気づいた。

が、呑気にはしてられません。

目の前には、シークレットがいる。


目を閉じて操縦かんを握るアオは、呪文のように唱えた。

「行くぞ、行くぞ、行くぞ、行くぞ…うぉぉおおぉぉ~!!!」


それに呼応するかのように、IFOの目が光った。



エウレカセブンAO 第2話 コール・イット・ホワット・ユー・ウォント





交響詩篇エウレカセブン (1) (カドカワコミックスAエース)






ケガをしたナルを乗せ、トシオは車を走らせる。

ナルを抱く父親らしい男性はトシオに、「あんたの世話になるとはなあ」と言った。

何か因縁があるらしい。


「わたしは医者だ」と、トシオは厳しい口調で言った。


「だが、あの女をかくまった」と、男は返す。

「あの女が来て、島は変わった。あの女が来て、島は不幸になった」

「これ以上、子どもたちまで巻き込まんでくれ」



ハンドルを握りながら、トシオは言った。

「その女の 子どもも、この島の子どもですよ」

「アオも」




背中にあるメインエンジンが火を噴く。

リフボードが緑の波を描くということは、この世界にもトラパー(未知の粒子)が?


シークレットに向かって、IFOは突進する。

ビームを器用に避け、体当たりした。

これも、アオの操縦だろうか。


きしむ、IFOとシークレット。

やがて、バランスが崩れ、IFOは空中へと跳ね飛んだ。

それを、シークレットが追撃します。


頭部のバルカン砲を発射する、アオ。

それを物ともせずにシークレットは突進し、体当たり。

IFOは落下する。


そこにビーム砲が放たれました。

が、ボードにてバランスを回復。何とか避けた。


焦る、アオ。

「何とかしなきゃ、何とかしなきゃ、何とかしなきゃ!」

気ばかりが焦ってしまう。


その戦いを、トシオも視認した。

「あれは…まさか…帰ってきたのか?」

「それとも…」


トシオは、このIFOを知っている?

ただし記憶にあるIFOは、白地に赤のカラーリングでした。



輸送艦の乗組員を救助する、沖縄海上自衛隊。

指揮する艦長は、「ひとり残らず救い上げろ! 元は同じ日本人だ!」と拡声器で怒鳴っている。


その上空を、赤いIFOが通過した。

やや遅れて来た青い機体は、巡視艇のすぐ上を飛行。

島へと向かう。


「マーク1、世界最初のIFO」

そうつぶやくのは、エレナ。

(へっ、ヘルメットが!)

「もう使い物にならないから、確かスミソニアン(博物館)送りって…」


「それじゃあ、連合軍のパイロット? でも、まるで素人じゃない」と、フレアは言います。

「シークレットをわざわざ、スカブコーラルに使づけてる」


ビームの雨を何とか避ける、アオのIFO。

そこで初めて、アオは目の前にスカブコーラルがあることに気づいた。

「何やってんだ。あの化け物がこれを壊したら、島が…消える!」


ビームを避ける、アオ。

バランスを崩して、IFOが落下する。

激しいGに、アオの意識はブラックアウトしました。


その時、ナルの声が聞こえたような気がした。


<アオ、泣かないの>


目を開けると、そこにはスカブコーラルが。

激突する寸前で、アオのIFOはバランスを回復した。


が、その前に、シークレットがそそり立ちます。

この構えは、ビーム砲、それも強烈なのを発射する体勢です。

シークレットは、まるで睨んでいるように見えた。

一瞬気後れしたアオですが、気を取り直す。


ビーム砲が発射される瞬間をとらえ、ボードを走らせて回避。

シークレットの後方へと回り込んだ。


「かわせた?」

「いや、違う」


シークレットは足元にアオのIFOがいるにもかかわらず、やみくもにビームを発射しています。

アオは気づいた。

「見えてない!こいつ、オレのことが、見えてない!」

計器を見ると、トラパー濃度は17ミリ モーラ。

アオは確信する、こいつはトラパーが濃いと見えなくなる。


スカブコーラル上空を飛ぶ、フレアとエレナのIFO。

トラパーの嵐で、視界不良です。


エレナは言った。

「サードエンジンが動いてる」

「マーク1の、研究者の誰もが作動させられず、機能すら不明だったのに」



2機の前に何かが現れた。

トラパーの嵐から抜け出て上昇、トラパーの波にアオのIFOがのる。


その姿に、フレアは言葉を失った。


エレナも、驚きの声を上げます。

「IFOが2本足で自立している?」


コックピットでGに耐える、アオ。

「感じろ、感じるんだ! トラパーの風を!」


嵐の外は濃度が薄いらしい。

シークレットがアオのIFOを確認。

追いかけます。


シークレットの腕(?)が、アオのIFOの左腕を捉える。

IFOの腕がもげます。

警告音と左舷モニターで、アオもそれに気づいた。

「ロストじゃねえ! 拾え!」


その時、IFOがビクンと反応。

目が光ると、右腕でキャッチ。

「うおぉぉ~!」

吼える、アオ。

IFOは拾った左腕で殴りつけました。


肩関節部分が、シークレットの頭部に命中。

めり込んだ。


そのままシークレットは爆発し、黒煙と共に四散しました。

やや遅れて、巨大な爆発が起こった。

奇妙なキノコ雲が生じました。


その様子を、トリトン号もモニターしていた。

ゲオルグは説明します。

「マーク1の起動が最後に確認されたのは、10年前。まだ独立前の沖縄でした。史上最大のスカブバーストが…」


イビチャは、腕組みしたまま、モニターを睨みつけていた。



トラパーの嵐の中、戦闘を終えたアオとIFOは、同じような姿勢でうなだれていた。

それを島民が発見したようです。


「見ろよ、あのパイロット」

「ホントだ、髪が青い!」


そんな声がする。


岩の欠片が落ちてきて、IFOに当たりました。

アオが顔を上げると、何人かの島民が覗いているのが見えた。

向こうも気づくと、顔をひっこめました。


「何だ?」

不思議がるアオに、声をかける者が。


「そこのIFO、聞こえるか?」

通信による、女性の声。

「国際識別信号が発信されていない。国籍、所属を明らかにせよ」


「うわっ、ヤバッ!」

アオは顔を上げ、空を見た。


フレアは通信を続けます。

「繰り返す、国際識別信号が発信されていない。国籍、所属を明らかにせよ」

「あっ!」



そんなフレアの前方を、アオのIFOが通過。


エレナがポツリと言いました。

「逃げた」


「わたしが追う」と、フレア。

「エレナは警戒して。クォーツ、まだだから」

フレアの搭乗機<アレルヤ>が追います。

ケガさせちゃだめよとエレナが言うと、フレアは「相手次第!」と。



ガゼル、ピッポ、ハンの3人組は、ハンのFPに乗り、事の次第を見ていたようです。

「すげえな、アイツ。Gモンスターを倒すなんて」


ハンの言葉に、ガゼルは「気に入らねえな」と漏らした。

妬いているわけじゃない。ただ、気に入らないことだけは分かる。



フレアはIFOを見失いました。

その代わりに、海に浮かぶ少年を発見した。

アオです。

髪はまだ、緑色のまま。


アオが目を覚ますと、目の前に金髪の女の子がいた。

顔を覗き込んでいる。

「あっ、気がついた?」

そう言って、少し髪をかき上げた。


距離の近さに、アオは驚き、戸惑いました。

声にならない声を上げ、砂浜を後ずさりする。

(健全な思春期少年の反応)

アオは女の子のスーツを見て、再度驚いた。

「きっ、君は…その制服…」


「そう、ご存知、ゲネラシオン・ブル」と、フレア。

「もっとも、泳ぎながら眠っちゃう男の子、いちいちレスキューしてらんないけどね」、そうつけ加えます。


どうやら、IFOのことはバレていない?

「どっ、どうも」と、アオは頬を指でかいた。


「それで?」と、フレアが聞きます。

「あれ、どこに隠したの」


いや、バレてた。

もろバレ。


考えるフリをする、アオ。

悩みに悩み、最後は目を点にしてみた。


「ほ~、そうくるか~」

フレアは顔を近づけました。

「あっ、ゴメン」

そう言うと、手を差し出す。

「わたし、フレア・ブラン。名前は?」


「フカイ…アオ」

握手はせずに、顔を背けて答えました。


「ふかい…あお? 単純な名前」と、フレアは笑った。

怒ったアオが顔を向けると、顔の絆創膏をいきなり剥します。

(Sか? Sなのか?)


その様子を、ガゼルら3人が双眼鏡で覗いていました。

あれこれ言っていると、ガゼルは「さあ、オレたちも行こうか」と、立ち上がった。

「ひさしぶりに、洞窟探検ってのはどうだ?」



アオが歩いて家に帰る頃には、日がすっかり落ちていました。

と、家の方から声がする。

「あんたんとこの子どもだ。基地で問題になってる」

庭では、トシオが3人の制服を着た男に何か言われていました。

「あの巨人に乗ってた子供だ!」


「わたしは知らないよ!」と、トシオは強い口調で答えた。

「だいたい新垣さん、あんたは島の人間じゃないか」


「基地で働いてるんだ」と、新垣は返す。

「今は自衛隊の使いと思われてもかまわんよ」

そう言ったうえで要求する。

「ガキはどこだ?」


アオは石垣に身をひそめ、様子をうかがいました。


「今から探しに行くところだ!」

トシオはケンカ腰に答える。

「あの子はふつうな子だ! そんなIFOだなんて…」


車に乗り込もうとするトシオに、新垣の後ろにいた男が言った。

「ふつう? 髪が青かったという目撃者がおりましてな」


それに、トシオが反応した。


聞き耳を立てていたアオも、ピクンとなる。

車へと走って、サイドミラーで確認しました。

アオは、自分の髪の色を見て言葉を失った。


幼いころ見ていた、あの背中。

染めても染めても出てくる、本来の髪の色。

<ゴメンね、アオ>

そんな言葉を思い出す。


アオは後ずさりし、駆けだしました。



さっきの巨人を動かしていたのは、フカイのアオだっていうのか?

そんな声に、ナルは目を覚ましました。

治療を受け、テントの中で眠っていたようです。


「髪が青かったという話もある。得体のしれない外人が、正体を現したのかな?」


そんな会話を聞いて、ナルは身を起こした。


自衛隊より先に捕まえると、男は言っています。

「あの巨人をどこで手に入れたのか、日本か、連合か、痛い目に遭わせても吐かせる」

「沖縄完全独立のためだ」



男の話を聞いていた1人は、ナルの父親でした。

テントに戻ると、ナルが消えている。

ばあちゃんは、ご不浄(トイレ)かねえ? と、とぼけた。

妹は、言っちゃダメだって、と素直に答える。


アオを探す、ナル。

胸が苦しくなると、酸素吸入器を使います。



探して探して、最後の場所に、アオはいた。

黒いキャップを逆さにして被っている。

ナルが声をかけると、ビクンと驚いてからゆっくりと振り返りました。

が、すぐにまた、顔を海の方に向けた。


「パパたちがアオを探してる」


ナルがそう言うと、アオはポツリと返した。

「自衛隊と、ゲネラシオン・ブルとかいうのもね」


「有名人だね」と、ナル。


冗談にはのらずに、アオは真面目な口調で言った。

「島を守ったつもりだった」

「でも、ダメなのかな?」

「オレが外人の子だから、バケモノが現れたの、オレのせいなのかな?」


振り返ったアオの目と声には、涙の色が。

「こんなになっちゃったよ」と、アオはキャップをとった。

「気持ち悪いだろう? オレ…」


ナルは駆け出して、アオの背中に抱きつきました。

「夢で見てたよ」

「アオの髪が青くて、<うみきょんちゅ>で戦ってくれてた」

「10年前も、巨人がわたしを守ってくれてた」

「同じ…ありがとう」


まわした腕に、ちょっと力を入れます。


その手に、アオは手を置いた。

「見たい?」

「うみきょんちゅ(海の巨人?)」



靴を脱いで手に持ち、ふたりは洞窟へ。

海水が、くるぶしを覆うくらいまである。


その先に、IFOが座っていた。


「これがアオの うみきょんちゅなんだ…」

ナルの目から、自然と涙が零れ落ちました。



エウレカセブンAO 第2話 コール・イット・ホワット・ユー・ウォント





<つづく>





エウレカセブンAO (1) (カドカワコミックスAエース)






<<「赤い目の少年と緑の髪の背中(第1話)」





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