ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
いつからか、「会話が成立してないな~」と思うことが多くなりました。一応議論というカタチにはなっているのだけれど、横から見ていて訳が分からない。互いに言葉を発しているのだけれど、どうも、噛み合わない。平行線のまま進み、結局何が何だか分からないまま、会話なり議論なりが終わってしまいます。そこに残るのは、印象だけ。

そんな状況をよく見てみると、以下のようなことがあるのではないかと思いました。


(1) 前提が違う

同じことを話題にしながら、前提が同じでないことがあります。同じ事象を問題にしながら、その実、その事象の前提になるものが、違っていたりする。

こういうのは、まあ、多々あることで、というのも、人間は誤解してしまうものだから。「○○だと思った」→「けれど、○○ではなかった」、こういうことが、けっこうあります。

この時、誤解を認識しないまま突っ走ると、話が噛み合いません。

一方は、「○○した」ことを前提にして話すし、もう一方は、「○○してない」ことを前提にして話す。同じ事象を問題にしながら、前提が違うというか、真逆です。

ある人は「○○した」と責めるし、別の人は「○○してない」と言う。これでは、話が噛み合いません。

こんな時どうすればいいのかというと、通常であれば、「○○したのか、○○してないのか」それを確認することが必要になるのでしょう(確認できることであれば、ですが)。互いに前提にしていることを確かめ、精査し、誤解があったのなら、修正する。検証し、正しい前提を共有した上で、議論を再開します。

が、こういうことが行われないまま言い合いをする光景が、よく見られます。

だから、話が噛み合わない。

で、何が怖いのかというと、よく分からないまま印象だけが残り、その印象をもとに判断することになる。こういうことって、けっこうありますよ。

これでは、正しい判断ができませんよね。

なぜなら、判断するための前提が、あやふやだから。

場合によっては、誤解をもとにして、判断してしまいます。



(2) 論点から外れる

これも(1)と近いもの。同じことを議論しているようで、どうも噛み合いません。同じことを問題にしながら、論点が違ってしまっている。


昨日、このような報道がありました。


首相 辞任の考えないこと強調

菅総理大臣は、衆議院の特別委員会で、自民党の議員から東京電力福島第一原子力発電所の事故などへの対応には問題が多いとして辞任を要求されたのに対し、「今やらなければいけない責任を放棄してしまうことはできない」と述べ、辞任の考えはないことを強調しました。



野党及び与党の一部が問題にしているのは、「対応に問題が多い」ということ。

これは例えるなら、「菅首相の運転は危ないので、ちゃんと運転できる人に運転を代わるべきだ」という主張。今までは不手際があっても何とか乗り切れているが、いつ大事故を引き起こすか分からない。だから、取り返しがつくうちに代わってください、というお願い。

ということは、これに反論するならば、「わたしの運転は危なくない」とか、「今までも不手際がない」とか、「対応には問題がない」とか、そういうところが語られるものだと思います。具体例をもって、ですね。

が、菅首相は、「(震災)対応を優先せねばならない」とか「責任を放棄するわけにはいかない」と言っている。

これはどうも、おかしいですね。

対応を優先せねばならないと言ったって、その対応に問題があると言っているのだから。

例えるなら、「あんたの運転はどうも危ないから、運転を代わってくれ」と言っている相手に、「まず、急ぐことが大事だ」と反論しているようなもの。これでは、急いだ挙句に、事故を起こしてしまいます。代わってくれと言う人は、それを心配しているのです。

なので、これに反論するなら、「わたしの運転は危なくない」と、証明したり説得したりするのが、本筋でしょう。

「責任を放棄するわけにはいかない」というのも、同じです。

運転が危ない人が、責任を放棄するわけにはいかないという理由でハンドルを握り続けたら、どうなるでしょう? もう、御分りですよね。

もし、それに異を唱えるなら、ここでもやはり、「わたしの運転は間違ってない」「危なくない」と、自分の気持ちや印象ではなく、具体例や客観的な視点(第三者の目)で、反論しないと。


というわけで、報道されている首相の反論は、私には的外れに思えて仕方ありません。





どうも、こういう噛み合わない会話って、多いですよ。

多いのに、誰も指摘しないまま、進んでしまう。

議論しているようで、議論になっていない。前提としているものが違ったまま、話だけが進んでゆく。

対話しているようで、対話になっていない。同じことを話しながら、論点がズレてしまう。

これでは、折りあえるはずもありませんね。

話しているようで、話がちゃんと成立していない。


度々書いていますが、価値観の違いはさほど問題ではありません。

その前に、前提が間違っていたり、論点がズレてしまっているのが問題。

なので、それを確認し、正しい前提や論点を共有することが、今、大切なんでしょう…





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