ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
前回の記事では、相手を怒らせない手っ取り早い方法は、その原因を取り去ること、つまり、○○して怒らせている場合は○○しないこと、××しないで怒らせている場合は××するようにすること、であると書きました。

また、それをしない理由として、人間には「わたしは悪くない」と証明したい心理があるから、といったことも書きました。


ただ、分かりやすさを優先したため、

「○○する状態」→「○○しない状態」
「××しない状態」→「××する状態」

そんな両極端な態度の修正を、例として示しています。


ただ、実際の例となると、必ずしもこうではないようです。

「する・しない」の両極端が求められているわけではなかったりします。





例えば、騒音に関するものを考えてみましょう。


いつもうるさくするから、相手が怒る。


大きな音で音楽を聴くため、相手が怒るとしましょう。

これが度々になると、相手は「うるさい!」「いい加減にしろ!」と怒鳴るかもしれません。


では、それは、「音楽を聴くな!」ということでしょうか?



音楽を聴くなと受け取った場合、「こちらには音楽を聴く権利がある」と反論が出るかもしれません。

その通りで、人間は誰であれ、音楽を聴く権利を有しています。


でも、相手が怒っているのは、そこではない。

相手が不快になるような音量で聴くことに、怒っています。

つまり、音楽を聴くことに怒っているのではなく、程度を超えた音量で聴くことに対し、怒っているのです。

したがって、「音楽を聴く権利がある」という反論は、適切ではありません。

そして、人間には「相手を不快にするような音量で音楽を聴く権利はない」のだと思います。


閉じられた空間で聴く分には、どんな聴き方をしようがほとんど問題ないのでしょう。(法律違反でもない限り)

ただし、音は外に漏れ、相手の場を侵害する場合があります。

度が過ぎると、相手の場に入り込み、穏やかさを取り上げたり、平安を奪ったりする。

相手は、それに対して、怒っているのです。


なので問題なのは、音楽を聴く聴かないではなく、「その方法」。

まずい方法で聴いているので、相手が怒ってしまいます。

音に関する問題は、こういうところがありますよね。

「する・しない」というよりは、「そのやり方」。




怒る要素としては、「汚す」や「壊す」もあるでしょうか。

誰もが、汚されたり壊されたりすることを、望みません。

それを度々されると、「いい加減にしろ!」と怒ります。


でも、これも、行為そのものを「する・しない」や「触れる・触れない」ということだけではありません。

上の点に注目すれば、「汚すように使うのか? 汚さないように使うのか?」や「壊れるように使うのか? 壊さないように使うのか?」といったものが出てきます。


ただ、「わたしは悪くない」という心理が勝ちすぎて、「汚している」「壊している」という事実が見えにくくなると、態度を変えることができなくなったりします。

あるいは、相手が怒っていることに注目しすぎて、相手を怒らせているといった点が、隠れてしまう。


こうなると、怒られて落ち込んだり、罪悪感が芽生えたりするものの、態度の変容にまで至りません。「わたしは悪くない」を強引に証明するため、逆ギレすることもあるでしょうか。

なので度々同じことを繰り返し、さらに相手を怒らせてしまいます。


では、それに触れないようにすればいいのか?

それが可能ならそれでもいいですが、不可能な場合も多いですよね。

人間である以上それはするものだとか、役割上しなければならないとか。


そんな時は、「気を遣いながらする」「気を遣いながら使う」ということになります。

無意識である限り、相手を怒らせるようなことを続けてしまいますが、その要素を修正していく。

「行為そのものをしない」ではなく、「怒られる部分・要素を取り除く」のです。


汚さないように気をつけるとか、壊さないように気をつけるとか。

そんな「ちょっとしたこと」をしないおかげで、人間は相手を怒らせたり、それによって自分が損をしたりしてしまいます。

これは、もったいないですね。





確認ミスだって、そう。

ちょっと確認する習慣をつけるだけで、避けられることはたくさんあります。

それを頑なに確認しないから、相手は怒る。


なので逆に考えて、誰もが気分よくなるために、確認する癖をつければいい。

世の中の多くは、ちょっとしたことで、よくなるものです。

もちろんそうでないこともありますが、そうであることもまた多い。





怒りの要素としては、不快なこと、それに、邪魔されること、傷つけられることなどがあります。

そしてそれに大きく関係するのが、人間は「共に暮らす」動物であることなのでしょう。


それぞれの人は、自分の領域で自由を謳歌する権利を持っています。

でも、人と人は共に暮らしているので、どこかで人と重なります。

家で、職場で、学校で、お店で、道で、空間を共有する。


その重なった部分のあり様によって、人を怒らせたり、人に怒ったりすることになる。


しかも、人はそれぞれ価値観が違うので、自分がそう思わなくても相手には不快であったり、相手の邪魔だったり、相手を傷つけていることも。


価値観はそれぞれが持つものなので、価値観に関するもので議論すると、なかなか溝が埋まらないことも多いようです。

極端な話、Aさんはそれでいい、でも、Bさんはそれをよしとしない、というところがあります。


そして、これも、善悪論で語りだすと、平行線のままだったりする。

なぜなら、AさんにはAさんの善があり、BさんにはBさんの善があるから。


なのでここでも、善悪論は取っ払います。

相手が怒っていて、自分も相手が怒るのをよしとしないなら、善悪は抜きにして、相手を怒らせる要素を無くすことに努める。

特に、相手の領域に入り込んでまで、干渉するのを止める。


そういう意味では、わざわざ相手の領域に入り込み、価値観の違いを取り上げ相手に干渉するのは、何だかな~ということになりそう。





この領域というのも、大事な要素ですよね。

度々書いてきましたが、人は自分の領域で自由に生きる権利を有している。

が、同時に、相手の領域を侵害する権利はない。


音楽の例で言えば、自分の領域で音楽を楽しむ権利はあるけれど、相手の領域を侵害して平穏を奪う権利はない、ということになります。

なので、「聴き方」を考えることになる。



そして、さらにややこしいのが、「公の領域」。

これは、わたしの領域でありあなたの領域であるといった、みんなの領域です。

ここでも人は自由を有するものの、その自由は、ある程度の制限を受けます。

(電車はあなたの部屋ではありません、みたいなCMもありました)


その制限が、常識というものだったり、法律というものだったりするんでしょうね。

秩序を守るための、枠。





まとめると、


相手を怒らせているから「する・しない」だけでなく、「やり方」も考える。

(ただし、相手を怒らせないことを優先し、しかも「する・しない」の変容が現実に可能なら、そうするのもよい)


[例]

・音楽の音量で怒られたら、静かに聴く方法を考える。
・汚すことで怒られたら、汚さない使い方を考える。
・毎度確認しないことで怒られるなら、気が付くような工夫をする。



人は自分の領域で、自由に生きる権利がある。

しかし、他者の領域を侵害する権利はない。

他者を侵害せず、自由に生きることが、望まれます。





自信をもてないあなたへ―自分でできる認知行動療法



論理トレーニング101題





いろいろ書いてきましたが、怒りに関しても、いろんな「場合分け」があるんですね。

そして現代日本人は、「場合分け」が下手なように思います。

場合分けが苦手で、極論に走りたがる。


それがいろんなところで、問題を生んでいる印象。



ということで、いろいろと整理することを覚えないといけないのかもしれません。

また、最低限の認識力を身につける必要もありそう。


この辺が、日本の課題なのかなあ…





【関連記事】
「相手を怒らせない、手っ取り早い方法」
「認知の歪み/割合と場合分け」




関連記事
[サイト内タグ]:  変容



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生息地:関西
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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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