ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
NHK教育の「Q~わたしの思考探究~」で、鳥居みゆきさんが鋭い発言を連発。

不思議でファンキーなネタをする鳥居さんですが、その中でも「おっ!」と言わせる時がありますよね。

そんな驚きが満載の回でした。




友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)
友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)




テーマは「友達」「賢い人づきあい」について。


聞き手は、コミュニケーション論を専門とする、菅野仁さんです。



(*自分の意見は、オレンジ色にします)



鳥居さんの悩みは、人と一緒にいることができないことだそう。

(この悩みを共有する人は、少なくないかもしれません)

高校3年生までずっと一人でいたという、鳥居さん。

一人でいると、一人が寂しいんではなくて、「一人でいてやるんだ!」という気持ちを無理やり作ろうとするようになると、話してくれました。

結果、他人より上の位置にいようとしてしまう。

そうすると対等な関係は築けないわけで、友達を作ることも、健全に暮らすこともままならなくなります。

(何が健全かというのは、ビミョーな問題ではありますが)


それは一番寂しいことで、寂しいことを寂しいと言えなかったと振り返る、鳥居さん。

「ふんだ」と、強がっていたと。





“人”という字は、人と人とが支え合っているけど、みんな上の「支えてもらう人」になりたがっていると話す、鳥居さん。

(すっ、鋭い!)


今の日本を覆っている問題の一つは、「してもらう」ことに一生懸命で、「する」ということを ちょっと忘れているところがあるのかもしれない。

結果、「する」ことで得られる副産物を、得られないでいます。

することの先にある幸せを、ちょっと忘れてしまっている様子。






芸能界に入るきっかけは「認められること」だったと振り返る、鳥居さん。

ずっと高校3年生まで友達がいなくて、ちょっとふざけたりすると、あまり受け容れてもらえなかったといいます。

なので、「認めてくれるところに立とう」と思い立った。

表現できる場所に立とうと思って、芸能界に。





人が人を求める理由には「幸せ」というキーワードがあるのではないかと話す菅野さんに、鳥居さんは「ありません!」と即答しました。

人とつながるからといって(必ずしも)幸せになれるわけではないと。

それよりは、カルボナーラを食べている時の方が、幸せだと。


そこで菅野さんは、「人間の幸せというのは、二つのモーメント(きっかけ)から成っている」と話しました。


ひとつは、「自己充実」とか「自己実現」。

己を満たしたり、己の内にあるものを実現すること。

カルボナーラを食べるのは、己を満たすことで、自己充実。


そしてもうひとつは、「他者と交流して、気持ちが分かりあったり、自分の話を理解してもらうこと」。

「他者から受け容れられたり、他者から承認を受ける」、そんな要素からも、幸福は成っていると。



でも、友達は怖い存在でもある、と鳥居さんは言います。

そこで菅野さんは、「同調圧力」という言葉を説明してくれました。

(同調圧力とは、多数優位の考えや態度。それを迫る、圧力。時には多数派の意見に同調するように強要されたり、あるいは自分で自分を強要することも。目に見える圧力もあれば、目には見えない圧力もある)

例えば、飲み会とかは楽しいこともあるけれど、今日は行きたくないな~という日もある。でも、そんな日も、断りづらかったりする。また、みんなが働いている時は、有給をとりづらかったりすることも。

昔は概ねみんな同じようなリズムで暮らしていたけれど、今の社会にもそんな「みんな一緒」というのが残っていて、それが現代では「圧力」になっていると。


「みんななかよく」という言葉があります。

その言葉に対する鳥居さんの感想は、「そんなのあり得ない」。

でも、社会の多数を占める願いとして、「みんななかよく」というのは、存在していそう。

(時には、「友達を作らねばならない」といった強迫的な観念になることも) 


鳥居さんは、「そこに依存しちゃうと、ちょっと裏切られただけでも、ダメでしょ?」と言いました。

「ボロボロっと崩れちゃうでしょ?」と。


鳥居さんも昔、そういうことがあって、裏切られるとイラッとしたといいます。

だから、他者との間に、見えないベルリンの壁を作った。

それで一応、保たれたと。



空気を読むのが得意な、日本人。

それによって、場は保たれました。

しかし、ライフスタイルが昔と同じでない今、様々な問題も出てきた様子。

「みんないっしょ」の圧力が、人間を締め上げはじめています。

同調は何も悪いことではありませんが、(極端に言うと)前世代の当たり前と、新世代の当たり前が、見えない領域で戦おうとしている。

本当のことを言えば、前世代にも新世代にも、両者はいて、それぞれの当たり前を掲げ、見えないところで戦っている。あるいは、戦いを放棄している。

また実は、ひとりの人間の中にも葛藤はあって、それは戦っているのかもしれません。

さらに言うなら、超自我というものとの戦いの中で、歴史みたいなものとも、戦っているのかもしれない。



(参考:「超自我と伝承される問題」





「嫌いな人がいたら、どうしますか?」と振られた、鳥居さん。

最近では、イラッとしたら、1日の出来事、思ったこと、感じたことを、書き出すようにしているといいます。

うれしかったこと、楽しかったこと、悲しかったこと、イヤだったことなどを書き出し、さらに矢印を書いて、「何で?」を遡る(さかのぼる)。

そこで分かったのは、「全部、自分のせいになる」ということ。

でも、自分を突き詰めるとなくなっちゃうので、そこまではしない、とも。





言葉には限界があると語る、鳥居さん。

暇なときには辞書を読んだりするけれど、表したいのは辞書に書いてある言葉の、「これとこれの間」ということもよくあって、困ってしまう。

言葉を選んでしまうと、思ったのと違ったものになってしまうことも。

どうしても、ちょっとのズレが生じるので、100%の理解は得にくいといいます。


本当の気持ちは本人にしか分からず、厳密には、人と人とは分かりあえない。


菅野さんは、「100%を求めると、人間関係はまずいものになる」と言いました。

そもそも、自分が考えていることを、100%表現できない。

互いに、100%伝えられないし、100%受け止められない。

そして根本として、100%自分の気持ちを理解することも、難しい。


仮に、90%自分の気持ちが分かって、そのうちの90%を表現できて、そのうちの90%を理解してもらったとしても、そこにあるものは、約73%の気持ち。

そして、これでも上出来な方。

これが、60%×60%×60%だと、約22%に。



無理なことを求めると、イライラします。

無理なことを求めると、時には、絶望する。

それが自分を息苦しくすることも。


菅野さんは、100点から減点方式で人を見るのではなくて、もっと低いところから積み重ねたほうがいいのではと、提案してくれました。

そうなると、「それなりに」というものが、活きてくる。

それなりに話せた、それなりに理解できた、それなりに理解された、そんなプラス要素が、見えてきます。

100点ではないけれど、いいものがたくさん出てくると。


満点は言わば、互いにすべて理解し、くっついた状態。

でも、それは無理なので、恐る恐るでも、あるいは多少不細工でも、離れたところから、だんだんと近づく。

距離を縮めようとすることで信頼感は生まれるのではないか、菅野さんはそう話してくれました。


(いきなりマラソンからはじめるのではなく、近所をジョギングすることから、はじめる。いきなり挑戦してできないと嘆くのではなく、ちょっとずつやって、だんだんとできるようになる)


そして上に書いたことに戻れば、信頼して「もらう」ばかりではなく、信頼「する」といったものも、互いに必要になると。





コミュニケーションというと、何を表現するか、相手に何を伝えるかに重点を置かれがちだけど、受け手であること、「レスポンスする能力」が大事だと、菅野さんは言いました。

(レスポンス:応答とか反応)

コミュニケーションは発信するばかりではなく、少なくとも半分は、受けることだと。





最後に菅野さんは、「態度保留」と「無関心」の差について、話してくれた。


無関心は文字通り、関心がない。

気持ちのベクトルが働いておらず、興味もない。

逆に、態度保留は、関心は向けているのだけれど、あえてジャッジしない姿勢を保つ。

見守るけれど、決めない、決めつけない。

純粋な観察が、そこにはあります。


これって、すごく大切なことですよね。

大切だけど、今欠けていること…





夜にはずっと深い夜を



ジンメル・つながりの哲学 (NHKブックス)





同調圧力、

この暴力にだいぶやられた人も多いので、そろそろ反乱が起こるかな?

勝ちすぎると負けなければならないのが歴史の必然なので、そろそろかも。

そして、それこそが、絶滅を回避する方法だったりするし。


だから、今までのうのうと暮らしていた人ほど、危ない?





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[サイト内タグ]:  幸福  教育



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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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