ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
NHK教育で放送されている「Q~わたしの思考探究~」に、泉谷閑示さんが出演されていました。




こころをひらく対話術 精神療法のプロが明かした気持ちを通わせる30の秘訣




テーマは「恋愛」です。

その中で、こんな話が――


Yさんは、「互いに好きになる確率は、本当に少ない」と言います。「好きにはなっても、好きになられることはほとんどない」と。そしてその逆はあって、「自分が好きじゃない人に好かれることはある」と話しました。

それには訳があると、泉谷先生は言います。


例えば、以下のような場合を考えます。


Yさんは恋愛に憧れている。

そこへ、A君がYさんに告白をした。

しかし、YさんはA君を好きになれない。

さらにB君もYさんに告白したのだけれど、彼のことも好きになれない。


Yさんはどうも、自分を好きだと言ってくれる人を、好きにはなれないようなのです。



泉谷先生がまず訊いたのは、「自分のことを好きですか?」ということ。

Yさんは、「あんまり好きじゃない」と即答しました。


泉谷先生はフリップに円を書き、その中にふたりの人物を描きました。


見る自分とみられる自分


円がYさんの全体。

その中に、Yさんを見るYさんと、Yさんに見られるYさんがいます。

つまり、「自分を見る自分」と「見られる自分」がいる。


Yさんは、自分を好きではありません。

「見る自分」は「見られる自分」のことを好きではない。


そこにある人、A君が現れます。

この人がYさんを好きだとなると、「見るYさん」にとって、A君は自分が嫌っているものを好きな人、ということになる。

言い換えれば、趣味が悪い人になります。

何でこんな人を好きなの? と。


見る自分とみられる自分


人は、自分が嫌っているものを好きな人=趣味が悪いと思う人を、あまり好きにはなりません。特に、自分が大いに嫌っているものを好きだと聞いて、いい気はしない。


で、逆に、自分が嫌いなものを嫌いだという人に関しては、共感できる。

こういう人には気が合って追いかけるのですが、その人は自分を嫌いなので、この恋は成就しにくい。

たとえ相手が振り向いても、その瞬間に「自分のことが嫌い」という条件が消えちゃうので、その人は趣味の合わない人に変わってしまいます。

(見る自分も含めて変われば、別ですが)


というわけで、自分で自分を愛しているとか、自分を認めているという部分がないと、恋愛は成立しにくいことになります。

ここでも、基本的信頼って、大事なんですね。


Yさんは、自分のことを好いてくれる人を、気持ち悪いと思っていたそうです。



Yさんは、人と比べて自分は劣っていると言います。

また、すぐに人と比べてしまうと。


人は生まれた瞬間には、自分と人とを比べません。

自分を愛するという円満な状態で、生まれてくる。


では、それがどうして嫌いになったのか?


Yさんは思春期に、心を傷めるような経験をしました。

泉谷先生は、思春期までの子供の世界は自分が何かを見ている世界、だと話してくれました。(意識は外に向いています)

それが思春期には、人からどう見られるか? という視点に変わってくる。

そこで初めて、人と比べたり、自分はどのあたりに位置しているだろうかと、考えるようになります。

人目を気にしだす。

そうなると今度は、自分に条件を出すようになります。そしてその条件をクリアしたらまあ認めてやると、「見る自分」は設定する。でも、その条件を満たしていなければダメだと、「見る自分」は「見られる自分」を判定するように。

ここで――実は高いハードルである――見る自分の基準をクリアできないと、自分のことが嫌いになります。ダメだと思う。

そして、恋愛ができにくくなると。



というわけで、恋愛することと自分を好きになることは、けっこう関係しているらしい。


では、原因は思春期なのか?

泉谷先生は、その前にあると言います。


先述の通り、子供は、自分を無条件に愛する状態で生まれてきます。

そこで養育者が関わるようになるのですが、この影響が出てくる。

Yさんは、悪い部分を随分指摘されたと振り返りました。

姿勢や所作などを、度々、注意された。


小さい子供にとって、養育者はいわば、神の位置にいる人。絶対者に近い。

その上位者にダメだと言われると、子供はそれを疑わないで、「ああ、わたしはダメなのか」と思います。

この認識が強化され、自分を嫌いになってしまうというわけ。


これ、本当は、全部がダメなわけではありません。

ちょっとした部分に対し、ダメ出しが来た。

でも、こういうことが続くと、粗探しする「見る自分」ができることも。

で、さらに言うと、こういうことが世代を超えて継承されていることもあるのです。



恋愛、人が人を愛するには、自分を愛するという土台がいるようです。





恋愛の意義として泉谷先生は、自分が見ている世界や自分が考えている世界が絶対ではないことを知る経験であると、話してくれました。

自分がそうだと思っているものが普遍的でないことを知るようになる。

みんなが他者で一人ひとり違うのだということを、知識としてでなく、もっと深い経験として、知ることになります。

そういう発見が、恋愛にはあると。

表層の違いと、それとは別の深いつながりを、恋愛は教えてくれるという。

よいも悪いもあって、右往左往して、浮いたり沈んだりしながら、やがてそれを知るのだと。

最高の経験と、最低の経験、それらが集まって、全体性が得られます。

よいも悪いも、うれしいも悲しいもあって、すべてがそろい、円や球に近づく…





「私」を生きるための言葉 日本語と個人主義





 → 「エリクソンのライフサイクル」
 → 「超自我と伝承される問題」



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Author:南方 城太郎
生息地:関西
分類:昭和人間
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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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