ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
ユングは分析を――必ずしも以下の順序で進行するわけではありませんが―― 4つの段階に分けたといいます。


1.告白

自分が抱えていた秘密を、分析家に打ち明けるというもの。

ただし、秘密を打ち明けるためには信頼関係が必要で、それが築かれるまで待つことになるのでしょう。誰にでも、また、どこででも、語られないからこその、秘密です。

秘密とは、抱えること。誰にも言えぬまま、重いものを抱え、故に疲弊します。

秘密には罪悪感やタブーが関わることが多いようですが、その一方で、当人は何にも悪くない、といったものも、多いようです。

悪くはないが、言うに言えない。あるいは、そんなことは意識していないかもしれない。意識しないままに、言うのが憚られ(はばかられ)、結果、ひとりで抱えることになる。

何も悪くないのに、重い荷物を背負ってしまいます。


告白は、それからの最初の解放で、重い荷物をやっと降ろしたような、強烈な安堵感があるといいます。

そして、それにまつわる罪悪感や孤独感からも、解放されるようになってくる。

ここから、影の統合がだんだんとはじまるといいます。



2.解明

どのような部分がうまく発達されなかったのか、だんだんと分かってきます。

善悪論によって隠されていたものが、だんだんと見えてくる。善悪はともかく、実際はどうなのか? 事情により阻害された部分に、光が当たってゆきます。

告白によって罪悪感から解放されているので、もう、善悪にこだわる必要はない。もっと実際的な取り組みがはじまります。



3.教育

解明がより実際的になります。解き明かしたものに対し、どうするか? ということになってくる。

罪悪感から解放され、そこにあった不均衡や発達できなかった部分を知り、実生活において、それに取り組みはじめる。

ここに、新しい生き方が生まれはじめます。

さらに、社会で生きるわけですから、社会に対する適応もはじまり、以前より改善されたものになる。

罪悪感に囚われ、善悪論を展開していた時にはできなかったことが、ここでは できはじめます。

自分や相手を責める姿勢が陰を潜め、実際に何をするかが問題となってくる。



4.変容

神経症的で一面的な発達に対する補償作用として、元型的要素が活性化されてくる。

ここに以前説明した、自然なホメオスタシス(恒常性)が見えてきます。

すなわち、過ぎたものは削られるようになり、足りなかったものが足されるようになる。自動的にそれが成されるのとはちょっと違いますが、それを阻害していた頑なな自我の姿勢に、だんだんと気づくようになる。

例えば、影との対決を通して、うすうす分かっていた修正すべき態度や、まったく意識もしなかった生き方、知らず知らず見逃していたことなどと、向かい合うようになる。

このようなことが、個人で、あるいは何らかの集まりで、生じてきます。


ある意味では、行き過ぎていたものに対し、ブレーキがかかるようになる。影を意識したことで、「!」と思えるようになり、前にはなかった「待った」がかかるようになったりします。

また逆に、ブレーキを踏み過ぎていた部分では、ブレーキをゆるめることを覚えだす。前は迷いなしに踏んでいたブレーキですが、ここでも「!」という気持ちが生じ、少しずつゆるめることをしだしたりします。


ここで人は、「自己本位」になるといいます。

自己本位とは、一般的には「物事を自分を中心にして考えること」ですが、ここではそういう意味ではありません。

自我本位の反対の、自己本位。頑なな自我を中心にするのではなく、自我と無意識を包含したような、人間の全体が中心となってくる。

ここでは、今までこだわっていた「正常」だとか「信じていること」、「社会や集団に適応しているかどうか」ということなどを超えて、自我も無意識も含めた自分自身を、独立した全体的実体として認められるようになり、受け容れてゆくことになります。

そういう意味では、「頭」と「心や身体」がつながることも意味するでしょうか。



ユングは錬金術の研究に基づいて、こういった分析のプロセスを解明したといいます。

なのでこのような技術を、アルス・スパギリカ(錬金術的技術)と呼んだ。

スパギリカという言葉は、スパン(裂く、引き離す、広げる)とアゲレイン(合わせる、集める)という2つのギリシャ語からなります。

ここにも、統合という観念が見えますね…





ユング (岩波現代文庫)
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自己実現の心理学―元型論入門
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次回に続く…





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生息地:関西
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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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