ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
ユング自身もまた、患者さんの分析を通して学んでいた、学ばずにはおれなかったといいます。


私の患者たちは私を、人間生活の現実のすぐそばまで連れていってくれたので、彼らから本質的な事柄を学ばないではいられなかった。さまざまな種類の、心理的レベルのまったく異なる人びととの出会いは、私にとって、名士たちとの断片的な会話とは比べ物にならないほど大事だった。



治療を通して患者さんは変容し、補完される。欠けていた部分を、何らかのカタチで補うようになる。

そしてその過程が、ユングをも豊かにしていたと。

「心理的レベルのまったく異なる人との出会い」、自分とは違った人生を歩んでいる存在が、欠けたものを補ってくれる。

同じではないからこそ、足すことができるというわけ。

違うものを見せて、なるほどと思わせてくれる。

また、単に違うだけではなく、違う存在が変容し補完されるのに付き合うわけですから、得るものはより多いのでしょう。


「みんな同じ」は安心するし、共感という利点もあるけれど、共に足りない部分は、欠けたままになります。

なので、それが自身の中にあるものであれ、外にあるものであれ、違った存在というものが、意味を持ってくる。




ユングは弟子たちにこう言った。

――まず理論を勉強しなさい。そして、患者が部屋に入ってきたら、理論は全部忘れなさい。

――個人を相手にするときは、個人的理解だけが役に立つ。



例えば、熱が出たら必ず風邪かというとそうではないわけで、風邪ではないのに風邪薬を出しても仕方ない、ということになります。

理論や知識は大事なのですが、ぱっと見ただけで判断すると、困ったことになりかねない。

風邪だと診断するには それだけの根拠がいるし、根拠を得るには、症状を聞いたり相手の様子を診たり、場合によっては検査が必要になるのでしょう。

心理の場合、そして、生きるということを考えた場合、前に書いた通り、物語ってもらうこと、聞くということが、大事になってきます。

理論に人を当てはめるのではなく、その人の話を聴き、その人がどういう状態にあるのか理解することが、大切になる。

人はそれぞれ性格も置かれた環境も違うので、それを無視すると訳が分からなくなりそうです。

表立った症状は同じでも、その人の性質や、今ある布置は、同じとは限らない。というか、細部においては特に、違って当たり前。

そして、違ったものに対し同じ治療は行えない、ということになる。

熱が出ていても、それは風邪かもしれないし、関節や臓器が炎症を起こしているのかもしれない。感染症の場合もあるでしょう。(←素人の例えで、申し訳ありませんが)

同じように、何らかの心理的な症状があるにしても、それがどこから引き起こされているのかは、分かりません。

そんな背景を明らかにするのは、物語ること、そして、物語る個人を理解しようとすることなんでしょう。

そして、その過程が、治療にもなる。


症状について、理論や知識を深めるのは大事で、専門家となれば必須となる。

しかし、それに人を当てはめていたのでは意味がなくなるので、治療に際しては一度忘れ、まず話を徹底的に聞いて、相手や相手の置かれている状況を理解することが大切になると。

理解し、共感する。

そこでこそ、理論や知識も活きてくるということ。



ユングは患者さんに対し、健康への期待という立場から接し、「どこがよくなるか」を明らかにしようと努めたといいます。

なので、症状よりも、象徴や意味に焦点を当て、どのような元型的要求が満たされずに欲求不満に陥っているのかを発見しようとした。

表の症状の裏には目詰まりがあると考え、そちらに目を向けようとしたようです。

そして、目詰まりさえ解消すれば、おのずと症状は消えると考えた。

それを、話を聴くことや夢の分析などから、紐解こうとしたようです。


ユングは患者さんのことを、病の犠牲者としては見なかったといいます。

そうではなくて、個性化の候補者として見た。

単に病に苦しむ人というだけではなく、何かになる人、だとして接した。

苦しむ人ではなく、よくなる人だと…





共感する力
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自己実現の心理学―元型論入門
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次回に続く…





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生息地:関西
分類:昭和人間
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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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