ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
夢についての第4回は、「夢の治癒力をうまく生かすには『自由連想』に基づいた解釈よりも、『拡充法』とか『能動的想像』といった技法のほうがいい」という部分。



夢に取り組むときのユングの出発点は、「解釈」ではなく、「拡充」だといいます。

考えたり説明したりするのではなく、まず、広げて充実させる。


拡充とは、夢の雰囲気のなかに入り込み、夢の持つ気分とかイメージや象徴の細部をはっきりさせることによって、「夢の経験そのものを拡充すること」である。このようにして意識への夢のインパクトは増幅される。




夢を解釈しすぎると、見た夢そのものから離れてしまう可能性があります。

なのでユングは、夢から離れず、それを広げたり充実させたりすることにしました。

「夢の雰囲気のなかに入り込み、夢の持つ気分とかイメージや象徴の細部をはっきりさせる」ということをしたんですね。

夢を中心に置くことにした。



無意識的なものは、奥へ行けば行くほど、広く深いものになります。それはもう、意識できないほどに。

だから、あまり掘り下げすぎても、混沌として、訳が分からなくなる。

ただ、手掛かりとして、そこには基本的な型である「元型」があります。

つまり、元型に光を当てることで、見えやすくなる。


また、集合的無意識 → 個人的無意識 → 自我、という経路の中で、元型や夢の象徴は、個人的な意味を有することになる。

元型や夢が、その個人に言わんとすること、という部分が生じる。

なので、普遍的なテーマばかりではなく、個人的な要素もまた、問題となってきます。

だから、個人的な連想も、大事になってくる。

他の人ならしないような連想を、その人はするかもしれないのです。

そして象徴表現は、それに関わっているかもしれない。



これらを踏まえ、まず、夢を十分に語ってもらい、その際、イメージの中に生きるかのように、味わってもらう。夢のイメージを十分に体験する。

たま、個人的な意味を紐解くために、連想を訊ねる。夢の要素X(えっくす)について、「X=A」「X=B」「X=…」と連想してもらう。そこには、他の人とは違う、個人的な意味が隠されているかもしれません。

そしてそれらが出尽くしたと感じたなら、その夢に類似する、神話やおとぎ話などについて、話してみる。そこには、元型に関するようなテーマがあるかもしれません。

これらにより夢は拡充され、豊かになってゆきます。





ユングは、夢の構造を、4つの段階に分けました。

覚えている夢というのは、断片であったり、短いエピソードだったりしますが、多くは物語になっているといいます。また、長いスパンで思い返してみると、それぞれがつながっていると感じることもある。

で、その段階ですが、以下のようになります。


(1) ドラマの場所、時間、登場人物などの提示

(2) 筋の展開。状況は複雑化し、「何が起きるのか予想がつかないので、いやがおうにも緊張が高まる」

(3) 絶頂、あるいは激変(ペリペティア)。「何か決定的なことが起きる。あるいは何かがすっかり変わる」

(4)消散(シーリス)。夢の作業の結び、解釈、結果。




前回の「車のブレーキが壊れた夢」を例にとると、以下のようになるでしょうか。


(1) わたしは○○(場所)で車に乗っている。
  あるいは、○○(人)と一緒に車に乗っている。

(2) やがて、車の調子がおかしいことに気づく。
  どうも、ブレーキの調子がおかしいようだ。

(3) 車はコントロールを失い、猛スピードで走り出す。
  しかも、目の前は崖である。
  このままでは、死んでしまう。

(4) 結末1:わたしは車から飛び降りた。
  結末2:運転席でわたしは、この状況から逃れるには目覚めるしかないと思った。
  結末3:わたしは車もろとも、崖の下に転落した。


上記はあくまで例ですが、こういう短いものだけではなく、長い夢でも段階を踏んだものがあるようです。





アンソニー・スティーヴンズは最後に、「ユング派の治療では夢に対して三段階に分けてアプローチするのが普通である」と述べています。


[1] 夢を見た人の個人的な意味を理解する。
  生活における意味を見出す。

[2] 夢の文化的なコンテクストを明らかにする。
  夢を見た時の、環境や時代背景も、考慮に入れる。

[3] 夢を人間生活全体のコンテクストの中に置くため、元型について考える。
  深いレベルで、人間全体としての、意味を考える。


これも、夢の拡充と重なりますよね。

夢というのは、放っておくと些細なもののように思えますが、それを広げ充実させると、思わぬものが見えてくるようです…





明恵 夢を生きる (講談社プラスアルファ文庫)
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自己実現の心理学―元型論入門
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次回からは、精神療法について…





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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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