ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
夢についての第3回は、「夢の象徴は、記号ではなく真の象徴であり、超越機能を持っている」という部分について。



ユングにとって象徴とは、それまで知られていなかった何かを必死に表現しようとする生きた実体である。それは直観的な観念であり、それが表現されるときには、それ以上うまく表現できないという最高の形式で表現される。





・それまで知られていなかった何かを必死に表現しようとする
・それ以上うまく表現できないという最高の形式で表現される

これらが、夢の象徴表現の特徴を、表しています。


夢は、自我が見逃している何かを、必死に表現しようとする。

しかし、無意識は言葉を持たないので、夢という「生きた場面」(イメージ)で表現を試みる。

その、いわば絵画のような瞬間は、これ以上うまく表現できない、これの他に表現方法がない、そういった代わりの利かない最高の状態で、表現される。



例えば、その人が歯止めのきかない状態・暴走状態にある時、無意識は「車のブレーキが壊れた」夢を見せるかもしれません。

あるいは、別の状態にある人には、「カゴの中の鳥」という夢で、何かを伝えようとするかもしれない。

また、別の人には、「飛び込み台での選択」という夢で、何かを語りかけるかもしれません。


最初の例では、夢の言わんとすることは、「車のブレーキが壊れた」ということではありません。車のブレーキが壊れるだろうという予知でもない。

夢見手の、まだ意識できていない自身の状態を、夢を通じて表現している。

しかもその体験には、「はっ!」とするような、感情まで付随します。


言葉を持たない夢は、現実世界のそれを言葉で説明することができません。

なので、「!」といえるほどピッタリの象徴表現で、体験させる。


ただ、意識と無意識という性質の違う存在のズレが、夢が語らんとするところの核心を、ぼやかしてしまうのです。






象徴には超越機能があり、ある心理状態から別の状態への移行を容易にする。このために、象徴は治療や<自己>の個性化に欠かせない。




あらゆる対立は本質的に和解不可能である。だが、どんな組み合わせであれ、二つの対立物の間の葛藤は緊張を生み、その緊張に促されて、心はその双方を超越する第三の可能性を追求する。対立が必然的にもたらす緊張に堪えることさえできれば、問題はひとつ上の次元へと移る。




我々の悩みのひとつ奥には、対立というものが隠されていたりします。

「○○しなければならない」という自我の制約と、「××したい」という無意識の訴え。

「○○にならねばならない」という社会の要請と、「××になりたい」というもっと個人的な要請。

「○○なのは当たり前」だという自我の考えと、「必ずしもそうではない」という無意識の意見。

「○○にこそ価値がある」という自我の価値観と、それを壊そう、正そうとする、無意識の働き。


前者の力が強いとき、後者については考えることさえためらわれ、故に、無意識に抑圧されます。

そして自我は前者に邁進するのですが、やがて後者が活性化されてきて、自我を圧迫しだす。

どうしようもなくなってくる。


アンソニー・スティーヴンズは、以下のような言葉を紹介しています。

「対立は、心の生活にとって欠かせない根深い前提条件である」


意識と無意識の対立は、葛藤を生じさせ、心は緊張状態に陥ります。

もやもやしたり、不安になったり、いたたまれなくなったりするかもしれない。

でも、その緊張に促されるカタチで、人はその双方を超越するような、第三の可能性を模索しだす。


制約と願望、外部からの要請と内部からの求め、意識の決めつけと その外にあるもの、それらの葛藤の中で、どちらかだけではない、何らかの答えを出そうとする。


葛藤の緊張に堪えられない時、我々は、どちらかのみを選択したり、あるいは、選択自体を放棄するかもしれません。

防衛の機制が働いて、それを見ないようにするかもしれない。

しかし、緊張に堪えられれば、何らかの答えを出すことができる。

一方を無視することなく、両方を意識した上で、自分なりの第三の道を見出せる。

この時人は成長し、ひとつ上の次元に至れると。

悩んで悩んで、そうして、上にシフトできるというわけ。




愛と憎悪、疑念と確信は和解し、意識と無意識、ペルソナと影、自我と<自己>の間には新たな綜合が生まれる。このような和解は合理的にも知的にも達成することができない。象徴的に、すなわち象徴のもつ超越機能によってはじめて達成されるのである。

したがって、象徴による創造的な作業が、人格の発達や治療実践が成功するかどうかの鍵となる。





我々は悩むことを忌むべきもののように扱いますが、それだけではないというわけです…





ユング心理学入門
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自己実現の心理学―元型論入門
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次回は、夢の拡充について…





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黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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